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今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を 急性肺血栓塞栓症をいかに治療するか
肺血栓塞栓症に対する血栓溶解薬の使い方
著者: 金澤實1
所属機関: 1埼玉医科大学呼吸器病センター
ページ範囲:P.771 - P.773
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●血栓溶解療法は急性肺血栓塞栓症の根治的治療であるが,出血性の副作用が避けられないため,治療効果と出血リスク(禁忌)を考慮して実施する.
●血栓溶解療法はショックや低血圧が遷延する広範型肺塞栓症で治療の第一選択である.
●正常血圧で右心機能障害を呈する亜広範型肺塞栓症では,血栓溶解薬により早期の回復が期待できるものの,予後や再発率に差はないため,投与は症例ごとに判断する.
●正常血圧で右心機能障害のない非広範型肺塞栓症は,抗凝固療法のみで治療する.
●血栓溶解療法は急性肺血栓塞栓症の根治的治療であるが,出血性の副作用が避けられないため,治療効果と出血リスク(禁忌)を考慮して実施する.
●血栓溶解療法はショックや低血圧が遷延する広範型肺塞栓症で治療の第一選択である.
●正常血圧で右心機能障害を呈する亜広範型肺塞栓症では,血栓溶解薬により早期の回復が期待できるものの,予後や再発率に差はないため,投与は症例ごとに判断する.
●正常血圧で右心機能障害のない非広範型肺塞栓症は,抗凝固療法のみで治療する.
参考文献
1)Wan S, et al:Thrombolysis compared with heparin for the initial treatment of pulmonary embolism;A meta-analysis of the randomized controlled trials. Circulation 110:744-749,2004
2)循環器病の診断と治療に関するガイドライン2002-2003年度合同研究班:肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断・治療・予防に関するガイドライン.Circ J 68 Suppl IV:1079-1134,2004
3)Torbicki A, et al:Guidelines on the diagnosis and management of acute pulmonary embolism;The Task Force for the Diagnosis and Management of Acute Pulmonary Embolism of the European Society of Cardiology(ESC). Eur Heart J 29:2276-2315,2008
4)Konstantinides S:Acute pulmonary embolism. N Engl J Med 359:2804-2813,2008
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