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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻5号

2009年05月発行

文献概要

今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を 急性肺血栓塞栓症をいかに予防するか

病院全体で肺血栓塞栓症予防に取り組むための工夫

著者: 保田知生1

所属機関: 1近畿大学外科

ページ範囲:P.796 - P.799

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ポイント

●病院全体で対策チームにより静脈血栓塞栓症対策に取り組むことは,増悪を防止するうえで最も効果の高い方法である.

●予防方法は,①積極的な運動と早期離床,②抗凝固薬,③間欠的空気圧迫法,④弾性ストッキングの順で効果が高い.

●致死性と有症状肺塞栓症を減少させるには抗凝固薬(ヘパリン類)の積極使用が不可欠である.

●予防に際しては出血リスク,合併症を熟知し,主疾患の治療前に,予防策を策定する必要がある.

●抗凝固薬は,①合成Xa阻害薬,②低分子量ヘパリン,③用量調節ワルファリン,④低用量未分画ヘパリンの順で効果が高い.

参考文献

1)Samama CM, et al:Low molecular weight heparin associated with spinal anesthesia and gradual compression stockings in total hip replacement surgery. Br J Anaesth 78:660-665, 1997
2)森 成志・他:超音波エコーによるTKA術中深部静脈血栓形成の検索;ターニケット使用の影響.膝29:85-89,2005
3)土井裕美・他:当科における術前深部静脈血栓症の術前術後管理.Ther Res 26:1156-1158,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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