文献詳細
文献概要
今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を 慢性肺血栓塞栓症の臨床
慢性肺血栓塞栓症の診断
著者: 中西宣文1
所属機関: 1国立循環器病センター心臓血管内科・肺循環
ページ範囲:P.808 - P.811
文献購入ページに移動ポイント
●慢性肺血栓塞栓症は6カ月以上,肺血流分布,肺循環動態が大きく変化しない肺血栓塞栓症と定義される.
●肺高血圧症は,その原因として呼吸器疾患・心疾患を除外すると残る例はCTEPHかPAHのいずれかで,その両者の鑑別には肺血流シンチグラムが有用である.
●CTEPH例は中枢型CTEPHと末梢型CTEPHが存在し,中枢型CTEPHは手術により完治可能な場合がある.
●慢性肺血栓塞栓症は6カ月以上,肺血流分布,肺循環動態が大きく変化しない肺血栓塞栓症と定義される.
●肺高血圧症は,その原因として呼吸器疾患・心疾患を除外すると残る例はCTEPHかPAHのいずれかで,その両者の鑑別には肺血流シンチグラムが有用である.
●CTEPH例は中枢型CTEPHと末梢型CTEPHが存在し,中枢型CTEPHは手術により完治可能な場合がある.
参考文献
1)呼吸不全に関する調査研究班:特発性慢性肺血栓塞栓症(肺高血圧型).疾病対策研究会(編):難病の診断と治療指針1,p 461,六法出版社,1997
2)Moser KM, et al:Chronic major-vessel thromboembolic pulmonary hypertension. Circulation 81:1735-1743, 1990
3)中西宣文・他:慢性肺血栓塞栓症の肺血行動態と長期予後に関する検討.日胸疾35:589-595,1997
4)Auger WR, et al:Chronic major-vessel thromboembolic pulmonary artery obstruction;appearance at angiography. Radiology 182:393-398, 1992
掲載誌情報