icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina46巻6号

2009年06月発行

文献概要

今月の主題 内分泌疾患を診るこつ

著者: 出雲博子1

所属機関: 1聖路加国際病院内分泌代謝科

ページ範囲:P.857 - P.857

文献購入ページに移動
 一般病院で,一般内分泌代謝外来をやっていると,いろいろな内分泌疾患の患者さんが紹介されてくる.初めから自分が内分泌代謝疾患をもっているのではないかと思った患者はほとんどいない.どこか悪いので医者にかかりたいのだが,何科にかかったらよいのかわからなかったというケースが多い.そして,たまたま最初に受診した医師が内分泌疾患を疑ってくれれば運が良くて,すぐ内分泌科に紹介され,われわれ内分泌専門医は“2番目にかかった医者”となる.しかし,多くの患者さんが「4つか5つの科にかかってみたのですが,何ともないと言われ,先生は5人目です」などとおっしゃる.それは,医師であっても,症状から内分泌疾患を疑うのが苦手な医師が多いことを意味するのだと思う.

 病気には,癌などのように発見するのは比較的ストレートにいくが治すのが難しいタイプの病気と,いったん発見されさえすれば治療はストレートだが発見されずに見逃されやすいタイプの病気とがある.内分泌疾患は後者に入るものが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?