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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻7号

2009年07月発行

今月の主題 一般内科診療に役立つ消化器内視鏡ガイド―コンサルテーションのポイントから最新知識まで

大腸の内視鏡診療 【診断】

超音波内視鏡検査を用いた大腸癌診断の基本

著者: 趙栄済1 高谷宏樹1 宮田正年1

所属機関: 1大津市民病院消化器科

ページ範囲:P.1109 - P.1111

文献概要

ポイント

●EUSは病変を内視鏡で詳細に観察した後,脱気水で水浸させて施行する.

●大腸壁は5層構造として描出され,第3層の高エコー層は粘膜下層に,第4層の低エコー層は固有筋層に対応する.

●癌は低エコー腫瘤像として観察され,その深達度は壁層構造の温存と破壊の有無で診断し,M,SM,MP,SS-SE(A1-A2),Si(Ai)と分類する.

●SM浸潤度は,低エコー腫瘤像最深部と隣接正常粘膜下層の3等分層との対比で判定されSM1,SM2,SM3と分類される.

●浸潤癌症例では,壁外の転移リンパ節の有無を確認する.

参考文献

1)趙 栄済,松井亮好,清田啓介・他:内視鏡的超音波断層法(EUS)による大腸疾患の検討―癌深達度診断を中心に―.Gastroenterol Endosc 30:926-935, 1988
2)Cho E, Nakajima M, Yasuda K, et al:Endoscopic ultrasonography in the diagnosis of colorectal cancer invasion. Gastrointest Endosc 39:521-527, 1993
3)趙 栄済,川口義明,宇野耕治・他:大腸sm癌の浸潤度診断.内科91:841-844,2003
4)趙 栄済,土屋さやか,河村卓二・他:大腸癌の深達度診断-超音波内視鏡.消内視鏡18:775-777,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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