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書評
消化器内視鏡リスクマネージメント
著者: 多田正大1
所属機関: 1多田消化器クリニック
ページ範囲:P.1112 - P.1112
文献購入ページに移動 繰り返される医療事故が社会的にも問題視されてから久しいが,医療従事者が原因究明と事故防止に努めることは責務である.まして合併症や偶発症の危険性が少なくない消化器内視鏡診療において,普段からリスクマネージメントの在り方を考えておくことは重要である.その精神を理解することは正しい診断と安全な治療に直結し,偶発症発生の予防,不幸にして事故が発生したときには患者の被害を最小限に留めることにつながる.内視鏡医やコメディカルはリスクマネージメントを知らずして診療に携わることはできないと断言しても過言ではない.
日本消化器内視鏡学会でも各種委員会などにおいて,安全な内視鏡診療の在り方に関する討論が繰り返され,必然的にさまざまなガイドラインが提案されてきた.本書の執筆者である小越和栄先生は常にこの方面の議論の中心にいる存在であり,さまざまな提案を行ってきた最大の功労者の1人である.小越先生は海外における内視鏡診療の現況と問題点に熟知し,わが国の医療水準と社会的ニーズなどの事情を考慮しながら,リスクマネージメントの概念の普及に尽力してきた先駆者である.私も学会リスクマネージメント委員会における報告書作成の場で,小越先生の博学と篤い情熱を知り教えられることが少なくなかった.
日本消化器内視鏡学会でも各種委員会などにおいて,安全な内視鏡診療の在り方に関する討論が繰り返され,必然的にさまざまなガイドラインが提案されてきた.本書の執筆者である小越和栄先生は常にこの方面の議論の中心にいる存在であり,さまざまな提案を行ってきた最大の功労者の1人である.小越先生は海外における内視鏡診療の現況と問題点に熟知し,わが国の医療水準と社会的ニーズなどの事情を考慮しながら,リスクマネージメントの概念の普及に尽力してきた先駆者である.私も学会リスクマネージメント委員会における報告書作成の場で,小越先生の博学と篤い情熱を知り教えられることが少なくなかった.
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