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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻9号

2009年09月発行

今月の主題 内科医のためのクリニカル・パール―診療のキーポイントと心にのこる症例

高齢者医療

高齢者診療のキーポイント

著者: 星哲哉1

所属機関: 1手稲渓仁会病院総合内科

ページ範囲:P.1424 - P.1426

文献概要

■IADL障害は認知症の始まりを見ている可能性がある

 手段的日常動作(instrumental activities of daily living:IADL)とは①電話を使う,②薬の管理,③金銭管理,④公共の交通機関の利用,⑤買い物,⑥洗濯,⑦給仕,⑧趣味活動,などの日常生活上の複雑な動作を指す.これらをすべて自分ひとりでできるときにIADLが自立しているという.認知症の初期では短期記憶障害に加えてIADLにも障害が出てくることが多い.

 認知症の患者は自分で“認知症が心配で……”と訴えてくることはまずない.むしろ,薬の飲み忘れが多くなった,いつもはバス・電車を乗り継いで来る高齢者が特別な理由もなくタクシーで乗りつける,などの些細な認知症(かもしれない)サインを見逃さないことが大切である.

参考文献

1)特集:主治医として診る後期高齢者.medicina 45,2008
Geriatric Subspecialty Consult. Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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