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文献詳細

雑誌文献

medicina46巻9号

2009年09月発行

文献概要

今月の主題 内科医のためのクリニカル・パール―診療のキーポイントと心にのこる症例 神経

【心にのこる症例】末梢性顔面神経麻痺=ベル麻痺ではない

著者: 河合真1

所属機関: 1トヨタ記念病院総合診療科

ページ範囲:P.1463 - P.1465

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末梢性顔面神経麻痺=ベル麻痺ではない

【症例】42歳,女性.顔面がしびれる.

 現在妊娠19週.特に既往歴なし.2カ月前に,顔面にしびれがあると産婦人科を受診.診察では左顔面の軽度の脱力を認めた.産婦人科レジデントは神経内科レジデントに電話でコンサルトし,末梢性の顔面神経麻痺であり,おそらく軽度の「ベル麻痺」であろうと診断された.「軽度のベル麻痺であれば,自然治癒する疾患であるので経過観察でよい」との判断がなされた.このときは電話コンサルトのみであった.

 その後,症状は悪化し,持続性の頭痛も伴うようになったため神経内科外来を受診した.このとき筆者は米国で神経内科レジデントをしており,たまたま外来でこの患者を診察することになった.

参考文献

1)宇高不可思,他:顔がしびれます.medicina 46:259-262, 2009(顔面神経麻痺の基本的な考え方について述べてある)
2)Benatar M, et al:The spectrum of cranial neuropathy in patients with Bell's palsy. Arch Intern Med 164:2383-2385, 2004(ベル麻痺の顔面神経以外の症状についての記載がなされている)
3)Carroll RS, et al:Expression of estrogen receptors alpha and beta in human meningiomas. J Neurooncol 42:109-116, 1999(髄膜腫の妊娠中の増大についての考察がなされている)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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