medicina47巻1号

2010年01月発行

今月の主題 ズバリ！　見えてくる不整脈

ほんとに不整脈？

失神＝アダムス・ストークスとは言えません

著者： 辰本明子¹ 櫻田春水¹

所属機関： ¹東京都立広尾病院循環器科

ページ範囲：P.120 - P.123

文献概要

ポイント

★診断の決め手は問診！ 既往，家族歴，薬剤，前後の状況・失神の既往や頻度など詳細に．

★頻度と重症度は全く異なる．急性大動脈解離や肺塞栓症は迅速な診断を要する．

★失神と原因疾患は1：1の関係とは限らない．オーバーラップを見逃さないことが重要．

★高リスク群となる因子を念頭に，効率よい診療・検査を．

参考文献

1）失神の診断・治療ガイドライン．循環器病の診断と治療に関するガイドライン（2005-2006年度合同研究班報告）Circ J 71（Suppl Ⅳ）, 2007

2）淺井精一：大動脈解離の典型・非典型的症状，徴候，田林晄一，栗林幸夫（編）：大動脈瘤・大動脈解離診療のコツと落とし穴，pp 12-14，中山書店，2006

3）肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断・治療・予防に関するガイドライン．循環器病の診断と治療に関するガイドライン（2002-2003年度合同研究班報告）Circ J 68（Suppl Ⅵ）, 2004