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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻10号

2010年10月発行

文献概要

今月の主題 Helicobacter pylori―関連疾患と除菌療法のインパクト

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著者: 高橋信一1

所属機関: 1杏林大学第三内科

ページ範囲:P.1711 - P.1711

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 Helicobacter pyloriが再び注目されている.今では一般市民の間でも「ピロリ菌」として知られ,情報が氾濫する中,胃がんを心配して「除菌をしてください」と外来を訪れる例も多い.このような場合,果たして除菌をすべきかどうか,正確なインフォームド・コンセントが重要となるが,そのため診療側にとって幅広い知識が必要となる.すなわち,単に消化器病学のみでなく,疫学や細菌学,薬学など基礎医学の知識も必要となってくる.やっかいな除菌療法ではある.

 本邦では,2000年に消化性潰瘍を対象に除菌療法が保険適用となったが,初期の頃はあまり一般臨床では用いられなかった.2005年度のノーベル生理・医学賞が「本菌を発見して,その胃炎や消化性潰瘍との関係を明らかにした」オーストラリアの消化器内科医Barry Marshallと病理医Robin Warrenの二人に与えられたが,本邦における除菌療法普及にあまり影響力を示さなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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