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今月の主題 Helicobacter pylori―関連疾患と除菌療法のインパクト
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文献概要
ポイント
★胃がん発生にはH. pylori感染およびそれに伴う胃粘膜萎縮が強く関与しており,胃がん検診においてもその把握は重要である.
★血清H. pylori抗体と血清ペプシノゲン法の組み合わせによるABC分類で胃の“健康度”評価および胃がんリスク診断が可能である.
★ABC分類だけで胃がん検診ができるわけではなく,適切な画像検査との組み合わせが必要である.
★ABC分類に際し,H. pylori除菌治療後例は別扱いにすべきであり,問診が重要である.
★ABC分類は胃がん検診のみならず,一般消化器診療でも有用となろう.
★胃がん発生にはH. pylori感染およびそれに伴う胃粘膜萎縮が強く関与しており,胃がん検診においてもその把握は重要である.
★血清H. pylori抗体と血清ペプシノゲン法の組み合わせによるABC分類で胃の“健康度”評価および胃がんリスク診断が可能である.
★ABC分類だけで胃がん検診ができるわけではなく,適切な画像検査との組み合わせが必要である.
★ABC分類に際し,H. pylori除菌治療後例は別扱いにすべきであり,問診が重要である.
★ABC分類は胃がん検診のみならず,一般消化器診療でも有用となろう.
参考文献
1)主任研究者:祖父江友孝:有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン,平成16年度厚生労働省がん研究助成金「がん検診の適切な方法とその有効性の確立に関する研究班」報告,2005
2)井上和彦,谷充理,吉原正治:血清ペプシノゲン法とヘリコバクターピロリ抗体価を用いた胃の‘健康度'評価―同日に行った内視鏡検査を基準として―.日消集検誌 43:332-339,2005
3)井上和彦:ヘリコバクターピロリ菌とペプシノゲン法―総合検診での検討.三木一正(編):ペプシノゲン法,pp196-200,医学書院,1998
4)Miki K, et al:The significance of low serum pep sinogen levels to detect stomach cancer associated with extensive chronic gastritis in Japanese subjects.Jpn J Cancer Res 80:111-114, 1989
5)井上和彦,藤澤智雄:血液検査による胃癌危険度評価を基準とした検診システムの提案.消化器科43:760-764,2009
6)井上和彦:胃粘膜診断からみた,胃がんリスク診断の問題点,NPO法人日本胃がん予知・診断・治療機構(編):胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル,pp19-21,南江堂,2009
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