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編集室より
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ページ範囲:P.1872 - P.1872
文献購入ページに移動●先日,サンゴの発生と変態のようすをとらえたドキュメンタリー映画を鑑賞する機会がありました.満月の後の一斉の産卵,海底をさまよって着生場所を探すプラヌラ幼生など,サンゴが動物であることを再認識させられる幻想的な映像でした.当日は,サンゴの初期ポリプを蛍光顕微鏡で観察するという珍しい機会にも恵まれました.●弊誌の担当になってから,電顕写真をはじめ,内視鏡写真や細胞染色,X線やMRI画像など,普段目にすることのできない貴重な画像を見る機会が増えました.最近もっとも印象的だったのは本号のHelicobacter pyloriの電顕写真.これまでは,H. pyloriのどこにらせんがあるのだろうと思っていましたが,今回頂戴したお原稿の中の写真では,美しいらせんがはっきりと.これは「よりより」じゃないか,とちょっと嬉しくなりました(唐人巻,麻花巻などの名で売られる中華揚げ菓子.田舎の長崎では「よりより」と呼ばれます).●さて,2009年の「Helicobacter pylori感染の診断と治療のガイドライン」改訂により,H. pylori感染者の除菌が推奨度Aとされました.さらに今年6月には,胃MALTリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病(ITP),早期胃癌の内視鏡治療後胃の3疾患が新たに保険適応となりました.これらの後押しにより,患者さんのH. pylori除菌への関心も高まっています.とはいえ,なぜ除菌が必要なのかをきちんと理解している方はまだ多くなく,除菌についての誤解も少なくないようです.本特集では,H. pylori関連疾患における除菌治療のエビデンスを中心に,H. pylori感染症診療のポイントをご解説いただきました.明日からの診療にぜひお役立てください.
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