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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 診断に直結した良質な臨床検査のために

日常診療におけるPOCTの役割

著者: 松尾収二1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部

ページ範囲:P.14 - P.17

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POCTとは

 心電図検査や超音波検査のような生体検査は検査室で行うこともあれば,検査担当者が病棟や外来へ出向いて行うこともある.これに対して,血液,尿などの検体検査は,ほとんどが検査室で行われ,検査室で検査できない項目は検査センターに依頼される.診療所では,ほとんどが検査センターへ依頼される(図1).

 しかし,最近,簡便な小型の検査機器やキットが登場し,病棟,外来,手術室,救急外来,ICU,災害医療の現場など患者の傍らで簡単に検査できるようになってきた.POCT(point of care testing)とは,この診察室,ベッドサイド,手術室などのpointで,診療,看護というcareの目的で行う検査であり(図1),bed side test, near-patient testing, rapid response test, stat lab testなどの総称である.日本語名は「臨床現場即時検査」が提唱されている1)

参考文献

1)日本臨床検査自動化学会:POCTガイドライン,第2版.日臨検自動化会誌33(Suppl 2):2008
2)〆谷直人,松尾収二(監修):POC・OTC検査の広がり.臨床病理レビュー138:73-205, 2007
3)松尾収二:POCT.検と技34:1044-1049, 2006
4)松尾収二,他:POCT,医療におけるその役割.臨検54:9-102, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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