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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 一般検査 髄液そのほかの穿刺液

髄液検査

著者: 渡邊卓1

所属機関: 1杏林大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.38 - P.40

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 脳脊髄液(髄液)はくも膜下腔および脳室を満たす液体で,主に脳室の脈絡叢より産生され,脳表のくも膜顆粒より静脈系に回収される.髄液は基本的には血液成分に由来し,その産生には能動的かつ選択的な物質の輸送が関与する.髄液は中枢神経系の保護,中枢神経系組織への栄養物質の輸送,代謝産物などの除去などの役割を担うと考えられている.

 日常診療において,髄液検査は中枢神経系疾患の診断,なかでも各種頭蓋内感染症の診断に不可欠な検査である.このほか,くも膜下出血の診断の決め手になる場合がある.頭蓋内悪性腫瘍,脱髄疾患などの診断にも用いられる.

参考文献

1)Fishman RA:Cerebrospinal Fluid in Diseases of the Nervous System, 2nd ed. WB Saunders Co, Philadelphia, 1992
2)Smith GP, Kjeldsberg CR:Cerebrospinal, synovial, and serous body fluids. Henry JB(ed):Clinical Diagnosis and Management by Laboratory Methods, 19th ed, pp 457-467, WB Saunders Co, Philadelphia, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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