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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 外来でできる迅速キット検査

溶連菌

著者: 設楽政次1 梅津静子1 板垣智之1

所属機関: 1佼成病院臨床検査科

ページ範囲:P.45 - P.47

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 溶連菌とは,血液寒天培地でベータ(β)溶血を示すレンサ球菌の総称であり,Streptococcus pyogenes,S. agalactiae,S. dysgalactiae subsp. equisimilis,anginosus group(S. anginosus,S. constellatus,S. intermedius)などが含まれる.また,細胞壁に存在する多糖体の抗原性の違いにより群別されるが,必ずしも1つの群が分類上の1菌種であるとは限らない.

 S. pyogenesはA群抗原,S. agalactiaeはB群抗原,S. dysgalactiae subsp. equisimilisは菌株によりC群,G群,A群抗原を,anginosus groupは菌株によりF群,A群,C群,G群抗原を有する1)

参考文献

1)Murray PR, et al(eds):Manual of Clinical Microbiology. 8th ed, ASM Press, Washington DC, 2007
2)植村幹二郎,西尾久英:迅速診断法で診断した溶連菌感染による皮膚炎の3乳児例.小児臨 157:2085-2088, 2004
3)小児呼吸器感染症診療ガイドライン作成委員会:小児呼吸器感染症診療ガイドライン2007, 協和企画,2007
4)設楽政次,他:中葉症候群の症例の喀痰から検出した非溶血A群レンサ球菌について.臨検 31:1007-1010, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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