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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液検査 血球検査
末梢血液像
著者: 三ツ橋雄之1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.65 - P.68
文献購入ページに移動 末梢血液像とは,末梢血塗抹標本を顕微鏡にて観察して末梢血中の血液細胞(白血球・赤血球および血小板)の数および形態を評価するものである.日常の検査としては,血球計数および白血球百分率を依頼した際に異常細胞の出現が疑われた場合や,異常細胞の有無を積極的に評価するために顕微鏡による目視検査を依頼した場合に実施される.白血球百分率の検査を依頼しても,自動分析機による測定で異常がない場合には,目視検査は実施されないため,顕微鏡観察による形態的評価が必要である場合には,検査室にその旨を伝えて目視検査を実施してもらう必要がある.
現在では,検査室から報告される結果を参照するのみであることが多いと考えられるが,病態を反映するさまざまな所見が得られる検査であり,みずから顕微鏡で標本を観察することも大切である.
現在では,検査室から報告される結果を参照するのみであることが多いと考えられるが,病態を反映するさまざまな所見が得られる検査であり,みずから顕微鏡で標本を観察することも大切である.
参考文献
1)Bain BJ:Blood Cells:A Practical Guide 4th ed, Blackwell Science, London, 2006
2)三ツ橋雄之,渡辺清明:末梢血スメアの基本的な読み方.治療 84:253-258, 2002
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