icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液検査 凝固・線溶系検査

出血時間

著者: 村上直己1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.94 - P.95

文献購入ページに移動
異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 出血時間とは,皮膚に一定の切創を加えて出血させ,自然止血に要する時間を測定する検査である.一次止血機能の過程をin vivoで検査できる唯一の検査として,古典的な検査ながら現在でも広く行われている.一次止血に関与する血小板数・血小板機能・毛細血管とその周囲組織の性状が主に影響するため,これらの異常が出血時間延長につながる.とりわけ,血小板数・血小板機能のスクリーニング検査として行われる場合が多い.

 検査法としてはランセットを用いて耳朶を穿刺するDuke法が簡便なため広く行われている.ただ,検査ごとに均一の切創を加えることが難しく,特異性・再現性の点では問題も多い.この点で血圧計で加圧しながら前腕部に切創を加える方法(Ivy法,Template Ivy法)がより再現性が高いといわれる.

参考文献

1)奈良信雄,他:臨床検査学講座;血液検査学,第3版,医歯薬出版,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?