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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 蛋白

クリオグロブリン

著者: 松田重三1

所属機関: 1帝京短期大学ライフケア学科

ページ範囲:P.138 - P.139

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 クリオグロブリン(cryoglobulin)は,正常な血漿蛋白では通常変化が生じない37℃前後以下から沈殿・凝固が生じ,37℃以上に加温すると再び溶解する(可逆性)異常蛋白である.クリオグロブリンが出現する病態をクリオグロブリン血症(cryoglobulinemia)と呼ぶ.

 このような,通常の温度変化によって特異な形状変化をきたす病的蛋白を温度依存性蛋白(thermoprotein)と呼ぶ.この病的蛋白には,Bence Jones蛋白(Bence Jones protein;56℃に加温すると凝固し,さらに100℃に加熱すると溶解),パイログロブリン(pyroglobulin;56℃前後の温度領域で凝固,非可逆性)が知られる.温度依存性蛋白のほとんどは,何らかの疾患に伴って出現する病的異常蛋白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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