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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 酵素および関連物質

LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)

著者: 相磯光彦1 滝川一1

所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座

ページ範囲:P.186 - P.187

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異常値の出るメカニズム

 LAP(leucine aminopeptidase:ロイシンアミノペプチダーゼ)は,ペプチドのN末端のアミノ酸を遊離する酵素である.ほかのペプチダーゼ同様,brush border membraneに局在し,毛細胆管,腎尿細管,腸絨毛,膵などにも分布する.肝細胞ではγ-GTPと同様にミクロゾームと毛細胆管膜に局在する.血清中のLAPはγ-GTPと同様に肝胆道系疾患に特異的である.アルコール性肝障害や薬物性肝障害では常用によって誘導され肝に増加し,障害が加われば血中に増加する.また,胆汁うっ滞やそのほかの胆道系疾患で幅広く上昇する.そのため,LAPはALP,γ-GTPとともに胆道系酵素と呼ばれ,黄疸の鑑別,肝胆道系疾患の診断および経過観察に用いられている.

参考文献

1)相磯光彦,滝川 一:ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP).Modern Physician 24:700-701,2004
2)菅野剛史:ロイシンアミノペプチダーゼ.和田 攻,他(編):臨床検査ガイド2009-2010,pp 125-127,文光堂,2009
3)相磯光彦,滝川 一:アリルアミダーゼ,ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP).日臨 67:405-407, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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