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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 酵素および関連物質
LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)
著者: 相磯光彦1 滝川一1
所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座
ページ範囲:P.186 - P.187
文献購入ページに移動LAP(leucine aminopeptidase:ロイシンアミノペプチダーゼ)は,ペプチドのN末端のアミノ酸を遊離する酵素である.ほかのペプチダーゼ同様,brush border membraneに局在し,毛細胆管,腎尿細管,腸絨毛,膵などにも分布する.肝細胞ではγ-GTPと同様にミクロゾームと毛細胆管膜に局在する.血清中のLAPはγ-GTPと同様に肝胆道系疾患に特異的である.アルコール性肝障害や薬物性肝障害では常用によって誘導され肝に増加し,障害が加われば血中に増加する.また,胆汁うっ滞やそのほかの胆道系疾患で幅広く上昇する.そのため,LAPはALP,γ-GTPとともに胆道系酵素と呼ばれ,黄疸の鑑別,肝胆道系疾患の診断および経過観察に用いられている.
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