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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 酵素および関連物質
ADA(アデノシンデアミナーゼ)
著者: 田内一民1
所属機関: 1医療法人社団光風会田内内科医院
ページ範囲:P.188 - P.189
文献購入ページに移動 アデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase:ADA)は,細胞内で核酸の代謝にかかわり,プリン体の分解と再利用に関する酵素の1つで,アデノシンを加水分解してイノシンとアンモニアを生成する反応を触媒する.ADA1とADA2の2種のアイソザイムがあり,ADA1は各種組織由来,ADA2はTリンパ球由来で,ADA1の大半は結合蛋白と結合している.
ADAは生体各組織に広く分布し,その活性は胸腺,脾臓,口蓋扁桃,リンパ節で高く,次いで肝,肺,膵となっている.
ADAは生体各組織に広く分布し,その活性は胸腺,脾臓,口蓋扁桃,リンパ節で高く,次いで肝,肺,膵となっている.
参考文献
1)山田満廣,他:各種病態時における血清アデノシンデアミナーゼ活性の臨床的意義.衛生検査34:662-666, 1984
2)高瀬泰造,他:慢性肝疾患における血清アデノシンデアミナーゼ活性の臨床的意義について.肝臓28:143-147, 1987
3)佐倉伸夫:アデノシンデアミナーゼ(ADA).日臨67:462-465, 2009
4)布井博幸:小児における遺伝子治療の考え方と現状.小児内科41:32-37, 2009
5)有賀 正:アデノシンデアミナーゼ欠損症・プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症.小児内科40:1318-1321, 2008
6)菅野 仁:アデノシンデアミナーゼ過剰産生症―遺伝子病マニュアル.Mol Med 32:354-355, 1995
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