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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 酵素および関連物質

ALD(アルドラーゼ)

著者: 石井潤一1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部臨床検査科

ページ範囲:P.192 - P.194

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 アルドラーゼ(aldolase:ALD)は分子量150kDaの四量体蛋白である.嫌気性解糖系酵素の1つであり,六炭糖のフルクトース-1,6-二リン酸(fructose-1,6-diphosphate:FDP)を2分子の三炭糖,ジヒドロキシアセトンリン酸(dihydroxyacetone phosphate:DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸に,六炭糖のフルクトース-1-リン酸(fructose-1-phosphate:FIP)をDHAPとD-グリセルアルデヒドに分解する1,2)

 ALDにはA(筋)型,B(肝)型およびC(脳)型の3種類のアイソザイムが存在する.これらの遺伝子は別々の染色体上にあり,A型は第16(q22-24),B型は第9(q21.3-22.3),C型は第17(cen-q21)染色体上に存在する1).また,発生分化の過程で各遺伝子の発現量が異なるため,アイソザイムの発現パターンは変化する1)

参考文献

1)横山貴博,井田雅祥:アルドラーゼ(ALD).日本臨牀 62(増刊号):372-374, 2004
2)高木 康:アルドラーゼ.medicina 31(増刊号):104-105, 1994
3)庄司進一:アルドラーゼ.臨床医 19(増刊号):150-151, 1993
4)橋本直明:アルドラーゼ.高久史麿(監修):臨床検査データブック2009-2010, pp 140-141,医学書院,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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