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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 糖質および関連物質

グリコアルブミン

著者: 武井泉1

所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院内科糖尿病・内分泌センター

ページ範囲:P.215 - P.217

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異常値の出るメカニズムと臨床意義

 グリコアルブミン(glycoalbumin:GA)はアルブミン分子中のリジンが非酵素的に糖化された糖化蛋白である.アルブミンが肝臓で生成されて代謝される間,血糖値に応じて,すなわち血糖値が高ければ多量のGAが,血糖値が低ければ少量のGAが生成される.そのため,GAの多寡により約17日間(アルブミン半減期)の血糖状態を把握することができる.詳細な検討によればGAは過去約2カ月間の血糖状態を反映するが,主として1カ月間,特に直近2週間の血糖状態によりその多寡が決定される.

 同じ糖化蛋白としてHbA1cが日常臨床で用いられているが,HbA1cは過去4カ月,主として2カ月,特に直近の1カ月の血糖状態によりその多寡が決まり,GAよりも長期間の血糖状態を反映する.

参考文献

1)Goto Y, et al:Usefulness of glycated albumin for diabetes screening. Ningen Dock 21:11-13, 2007
2)日本糖尿病学会(編):糖尿病治療ガイド,p 9,p 25,文光堂,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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