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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 脂質・リポ蛋白

TG(トリグリセリド)

著者: 板倉弘重1

所属機関: 1品川イーストワンメディカルクリニック

ページ範囲:P.245 - P.247

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 トリグリセリド(triglyceride:TG)はグリセロールに3分子の脂肪酸が結合したもので,脂肪酸の貯蔵と運搬体として機能している.食事から摂取された脂肪は,膵リパーゼで脂肪酸とモノグリセリドに分解され,小腸で吸収される.脂肪酸は小腸でTGに再合成され,アポB48と結合し,カイロミクロン(chylomicoron:CM)として分泌される.食後の高TG血症はCMの増加による.

 CMはアポCⅡの存在下でリポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase:LPL)の作用を受けてCMレムナントに変化する.CMレムナントは主に肝臓に取り込まれる.アポCⅡあるいはLPL欠損症では,CMが血中に停滞し高TG血症となる.

参考文献

1)メタボリックシンドローム診断基準検討委員会:メタボリックシンドロームの定義と診断基準.日内会誌94:794-809,2005
2)Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Cholesterol in Adults. Executive summary of the third report of the national cholesterol education program(NCEP)expert panel on detection, evaluation, and treatment of high blood cholesterol in adults(adult treatment panel III). JAMA 285:2486-2497, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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