icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 脂質・リポ蛋白

アポ蛋白分画

著者: 淡野宏輔1 島野仁1 山田信博1

所属機関: 1筑波大学人間総合科学研究科内分泌代謝・糖尿病内科

ページ範囲:P.251 - P.253

文献購入ページに移動
異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 アポ蛋白は各リポ蛋白の構成蛋白で,その機能は①疎水性である脂質リポ蛋白として血中で安定な構造を保持する作用,②リポ蛋白代謝に関与する酵素の活性修飾因子としての作用,③細胞表面のリポ蛋白受容体に対するリガンドとしての作用がある(表1,図1).各アポ蛋白の増減は,そのアポ蛋白が存在するリポ蛋白の増減を反映していることが多く,血清脂質値やリポ蛋白分画の測定結果とともに評価を行う.血清脂質値やリポ蛋白分画とかけ離れたアポ蛋白値が得られた場合は,欠損症など特殊な疾患を検討する必要がある.

参考文献

1)日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療ガイド,協和企画,2008
2)中村高秋,他:アポリポ蛋白A-Ⅰ.日本臨牀 59:96-100, 2001
3)板倉弘重:脂質関係 リポ蛋白とその分画.日本臨牀 62(増刊号):38-41, 2004
4)金井 泉:血清脂質とリポタンパク.臨床検査法提要,pp 543-581,金原出版,1998
5)宮澤幸久:最新検査・画像診断事典,医学通信社,2008
6)診療点数早見表,医学通信社,2010.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?