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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 血液生化学検査 ビタミン

ビタミンB12,葉酸

著者: 橋詰直孝1 内田菜穂子1

所属機関: 1和洋女子大学生活科学系人間栄養学研究室

ページ範囲:P.288 - P.289

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 ビタミンB12および葉酸の異常値の出るメカニズムを表1に示した.

 ビタミンB12が低値に出る場合は,内因子欠乏以外に胃切除,吸収不良症候群,盲管症候群,Zollinger-Ellison症候群,慢性膵炎,Kostman症候群,Imerlund(選択的ビタミンB12吸収不良),先天性トランスコバラミンⅠおよびⅡ欠損症などの吸収障害が最も頻度が高い.アルコール依存患者でも起こるが,頻度は低い.ビタミンB12の競合は広節裂頭条虫,ランブル鞭毛虫で起こる.薬物はネオマイシン,コルヒチン,パラアミノサリチル酸,ビグアナイドで起こる.葉酸が低値に出る場合には,アルコールなどによる吸収障害が最も頻度が高い.

参考文献

1)Ihara H, et al:Traditional reference values for serum vitamin B12 and folate are not applicable to automated serum vitamin B12 and folate assays;Comparison of value from three automated serum vitamin B12 and folate assays. J Anal Bio-Sci 31:291-298,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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