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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 内分泌学的検査 下垂体

ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)

著者: 庄司優1

所属機関: 1明治薬科大学大学院薬学研究科薬効学

ページ範囲:P.316 - P.318

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 副腎皮質刺激ホルモン(adrenocotricotropic hormone:ACTH)はアミノ酸39個からなるポリペプチドホルモンで,下垂体前葉ACTH細胞で前駆体として転写・翻訳され,酵素によりプロセシングを受けて分泌される.分泌されたACTHは副腎皮質のACTH受容体に結合し,コルチゾールの合成・分泌を促進する.メラニン色素の合成も刺激する.

 血漿ACTH濃度は,ACTHの半減期が約10分と短く,下垂体前葉からの分泌を反映する.視床下部で産生されるCRH(corticotropin-releasing hormone:副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)とADH(anti-diuretic hormone:抗利尿ホルモン)により分泌が刺激され,コルチゾールにより抑制される.日内変動では早朝起床時に高く,就寝時に低い(乳幼児期には日内変動不明確).ストレスにも大きく影響される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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