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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 内分泌学的検査 甲状腺・副甲状腺

PTH(副甲状腺ホルモン),PTHrP(副甲状腺ホルモン関連蛋白)

著者: 堀倫子1 福本誠二1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院腎臓内分泌内科

ページ範囲:P.341 - P.343

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PTH

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)は,84個のアミノ酸からなる分子量9.3kDaのペプチドホルモンである.PTHは主として腎臓と骨に発現するPTH/PTHrP受容体(PTH1受容体)に作用し,血中のカルシウム(Ca)濃度を上昇させ,リン(P)濃度を低下させる.PTHの分泌調節上,最も重要なものは血中イオン化カルシウム(Ca2+)濃度である.Ca2+濃度の上昇は,副甲状腺細胞表面に存在するCa感知受容体(calcium-sensing receptor:CASR)を介してPTH分泌を抑制する.したがって,副甲状腺自体の問題に加え,血中Ca濃度に異常がある場合にも,血中PTH濃度は二次的に変動する.

参考文献

1)Nakanishi S, et al:Comparison of intact PTH assay and whole PTH assay in long-term dialysis patients. Am J Kidney Dis 38:172-174, 2001
2)Suva LJ, et al:A parathyroid hormone-related protein implicated in malignant hypercalcemia;Cloning and expression. Science 237:893-896, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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