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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 感染関連検査〈ウイルス関連検査〉

A型肝炎ウイルス関連検査

著者: 八橋弘1 矢野公士1 玉田陽子1

所属機関: 1国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター

ページ範囲:P.374 - P.375

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 A型肝炎ウイルス(hepatitis A virus:HAV)関連検査には,IgM-HA抗体,HA抗体,IgG-HA抗体,HAV-RNAなどがある.

 A型肝炎とは,HAV感染によって生じる急性の肝障害で,一過性感染で経過し慢性化することはない.感染経路は経口感染であり,汚染された水,食品を介して伝播する.潜伏期は2~6週間である.小児感染例の多くは無症状で経過するが,成人例では顕性化し,50歳以上の高齢者では重症化することがある.慢性化することはなく,感染後はHAVに対する終生免疫が成立する.ワクチンによる感染防御が可能で,HAワクチンの防除能は十分に証明されている.

参考文献

1)矢野公士,他:化学発光免疫測定法(Chemiluminescent immunoassay法)によるIgM型HAV抗体測定試薬(アーキテクトHAVAB-M)およびIgG型HAV抗体測定試薬(アーキテクトHAVAB-G)の臨床的有用性について.医学と薬学 58:151-161, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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