文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
免疫学的検査 感染関連検査〈ウイルス関連検査〉
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)は,1989年に米国Chiron社のChooらによりHCV遺伝子断片のクローニングが行われ1),C100-3抗体の測定により非A非B肝炎の病原ウイルスとして同定された.HCVに感染すると,肝細胞内で複製したHCVがHCV粒子として血中に放出される.HCVは全長9,600塩基の一本鎖RNAウイルスであり,感染早期からHCV RNAが検出される.
HCVはほかのウイルスと比較してウイルス量が少なく,ウイルス核酸を検出するためにRT-PCR(reverse-transcription polymerase chain reaction)法が行われている.これはHCV RNAを逆転写酵素を用いてcDNA合成し,これを鋳型(template)としてPCR増幅し検出している.HCV RNA陽性は現時点でのHCVの感染(HCV血症)を意味する.また,リアルタイムPCR法を用いたHCV RNAの定量検査が行われている.
C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)は,1989年に米国Chiron社のChooらによりHCV遺伝子断片のクローニングが行われ1),C100-3抗体の測定により非A非B肝炎の病原ウイルスとして同定された.HCVに感染すると,肝細胞内で複製したHCVがHCV粒子として血中に放出される.HCVは全長9,600塩基の一本鎖RNAウイルスであり,感染早期からHCV RNAが検出される.
HCVはほかのウイルスと比較してウイルス量が少なく,ウイルス核酸を検出するためにRT-PCR(reverse-transcription polymerase chain reaction)法が行われている.これはHCV RNAを逆転写酵素を用いてcDNA合成し,これを鋳型(template)としてPCR増幅し検出している.HCV RNA陽性は現時点でのHCVの感染(HCV血症)を意味する.また,リアルタイムPCR法を用いたHCV RNAの定量検査が行われている.
参考文献
1)Choo QL, et al:Isolation of a cDNA clone derived from a blood-borne non-A, non-B viral hepatitis genome. Science 244:359-362, 1989
2)Enomoto N, et al:Mutations in the nonstructural protein 5A gene and response to interferon in patients with chronic hepatitis C virus 1b infection. N Engl J Med 334:77-81, 1996
3)Akuta N, et al:Predictors of viral kinetics to peginterferon plus ribavirin combination therapy in Japanese patients infected with hepatitis C virus genotype 1b. J Med Virol 79:1686-1695, 2007
4)Okamoto K, et al:A nucleotide sequence variation detection system for the core region of hepatitis C virus-1b. J Virol Methods 141:1-6, 2007
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