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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 感染関連検査〈ウイルス関連検査〉

風疹ウイルス,麻疹ウイルス

著者: 和田靖之1 久保政勝1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属柏病院小児科

ページ範囲:P.387 - P.389

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風疹ウイルス

異常値の出るメカニズムと臨床意義

 抗体検査では赤血球凝集抑制法(hemagglutination inhibition:HI)と酵素抗体法(enzyme immunoassay:EIA)がよく用いられる.

 HI法は赤血球凝集能をもつウイルスの凝集を抑制する抗体を証明する方法で,ウイルスの感染防御に働く抗体も含んでいる.発症後1週間以内で上昇が始まり,7~15日でピーク,発疹出現後5カ月頃まで持続し,以後下降が始まるが,長期にわたり陽性が持続し,既感染の確認ができる.急性期(発疹出現後3日以内)と回復期(2~3週後)のペア血清で,抗体価の陽転または4倍以上の上昇で風疹と診断される.

参考文献

1)Amanna IJ, et al:Duration of humoral immunity to common viral and vaccine antigens. N Engl J Med 357:1903-1915, 2007
2)加藤茂孝:風疹再感染と先天性風疹.日本医事新報 No. 3426:26-28, 1989
3)日本産婦人科学会/日本産婦人科医会(編):産婦人科診療ガイドライン―産科編,pp6-7, 154-156, 日本産婦人科学会,2008
4)寺田喜平:風疹―再感染とvaccine failure.小児内科 7:1004-1007, 2009
5)寺田喜平,他:麻疹,風疹,水痘,ムンプスに対する抗体測定と陽性率の比較.感染症誌 74:670-674, 2000
6)Norrby E, et al:Comparison of antibodies against different viruses in cerebrospinal fluid and serum samples from patients with multiple screlosis. Infect Immun 10:688-694, 1974

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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