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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 感染関連検査〈ウイルス関連検査〉

ムンプスウイルス

著者: 寺田喜平1

所属機関: 1川崎医科大学小児科

ページ範囲:P.390 - P.392

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陽性値の出るメカニズムと臨床的意義

 抗体は宿主の生体防御反応の一つであり,間接的ではあるが,その測定は確定診断や免疫の有無を判断するのに利用されている.抗体測定方法は,EIA(enzyme immunoassay:酵素免疫測定)法やNT(neutralization test:中和試験)法,HI(hemagglutination inhibition test:赤血球凝集阻止試験)法,CF(complement fixation:補体結合反応)法などがある.

 EIA〔ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay:酵素免疫抗体測定)〕法ではIgMとIgG抗体に分けて測定することができる.IgM抗体は急性期に上昇し,約半年以内に陰性化するため,IgM抗体が陽性であるとワンポイントで診断することができる.しかし,急性期の早期ではIgM抗体がまだ陽性化していないことがあるので,陰性の判断には注意が必要である.

参考文献

1)寺田喜平,他:麻疹,風疹,水痘,ムンプスに対する抗体測定法と陽性率の比較.感染症誌 74:670-674, 2000
2)寺田喜平,他:ムンプスIgGおよびIgM抗体EIA測定キットにおける問題点.臨床とウイルス 31:S49, 2003
3)内田立志,他:新しいムンプスウイルスIgM検出EIA試薬の評価について.川崎医誌 35:139-145, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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