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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗Sm抗体

著者: 上阪等1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科

ページ範囲:P.442 - P.443

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 抗Sm抗体は全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)患者の血清に見いだされた自己抗体で,発見の由来となった患者名Smithの初め2文字が冠されている.かつて用いられた受身血球凝集法(passive hemagglutination:PHA法)による抗ENA(extractable nuclear antigen:可溶性核抗原)抗体測定で,RNase抵抗性抗体として検出される抗核抗体の1つである.

 この抗体は細胞核内のRNA/リボ核蛋白複合体である核内低分子リボ核蛋白(small nuclear ribonucleoprotein:snRNP)分子のうちのU1,U2,U4/6,U5-RNPと反応する.抗体結合蛋白はこれらの蛋白の共通構成成分であるB/B',D1,D2,D3,E,F,Gなどの蛋白である.なかでもB/B',D1,D3が認識されていることが多く,E,F,G蛋白はnativeな形でのみ認識される.

参考文献

1)Migliorini P, et al:Anti-Sm and anti-RNP antibodies. Autoimmunity 38:47-54, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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