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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査
リウマトイド因子
著者: 熊谷俊一1
所属機関: 1神鋼病院膠原病リウマチセンター
ページ範囲:P.446 - P.448
文献購入ページに移動異常値の出るメカニズムと臨床的意義
リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)はウサギ抗体感作ヒツジ赤血球を凝集させる物質(ロイマ因子)として,関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者血清中に発見された.RFはIgGに対する自己抗体であることが明らかにされたが,その産生機序はいまだ不明である.その後,抗原もヒトIgGが用いられ,赤血球の代わりにラテックス粒子(RAテスト)やゼラチン粒子(RAPA)を用いた定性法や半定量法が開発されてきた.現在は定量法が主流となり,LA-TIA(ラテックス凝集免疫比濁法)やLA-NIA(ラテックス凝集免疫比ろう法),TIA(免疫比濁法)などがあるが,これらの検査は主にはIgMクラスのRFを検出する.
RFにはIgAやIgGなど,ほかのクラスも存在することが知られ,そのうちIgG-RFは保険収載されている.また,RA患者由来のIgGのCH2ドメインに結合しているN-グリコシド型糖鎖はガラクトースを欠いていることが知られ,これを抗原とした抗ガラクトース欠損IgG抗体(CA・RF)が開発された.CA・RFは検出にレクチンを使用しているため,すべてのクラスのRFを測定すると考えられ,早期診断での有用性が期待されるが,非RAでの陽性例も多い4).
リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)はウサギ抗体感作ヒツジ赤血球を凝集させる物質(ロイマ因子)として,関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者血清中に発見された.RFはIgGに対する自己抗体であることが明らかにされたが,その産生機序はいまだ不明である.その後,抗原もヒトIgGが用いられ,赤血球の代わりにラテックス粒子(RAテスト)やゼラチン粒子(RAPA)を用いた定性法や半定量法が開発されてきた.現在は定量法が主流となり,LA-TIA(ラテックス凝集免疫比濁法)やLA-NIA(ラテックス凝集免疫比ろう法),TIA(免疫比濁法)などがあるが,これらの検査は主にはIgMクラスのRFを検出する.
RFにはIgAやIgGなど,ほかのクラスも存在することが知られ,そのうちIgG-RFは保険収載されている.また,RA患者由来のIgGのCH2ドメインに結合しているN-グリコシド型糖鎖はガラクトースを欠いていることが知られ,これを抗原とした抗ガラクトース欠損IgG抗体(CA・RF)が開発された.CA・RFは検出にレクチンを使用しているため,すべてのクラスのRFを測定すると考えられ,早期診断での有用性が期待されるが,非RAでの陽性例も多い4).
参考文献
1)熊谷俊一:自己免疫疾患の新しい検査─質の高い診断と診療のために.日内会誌97:2262-2268, 2008
2)熊谷俊一,西村邦宏,林 伸英:免疫検査の最近の話題(2)─関節リウマチ.臨病理52:836-843, 2004
3)Bossuyt X, et al:Likelihood ratios as a function of antibody concentration for anticyclic citrullinated peptide antibodies and rheumatoid factor. Ann Rheum Dis 68:287-289, 2009
4)熊谷俊一,他:自己抗体検査の全国サーベイとそれに基づく標準化の検討.臨病理57:31-41, 2009
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