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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗Jo-1抗体およびそのほかの抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体

著者: 若林邦伸1 大塚久美子1 笠間毅1

所属機関: 1昭和大学医学部リウマチ膠原病内科

ページ範囲:P.454 - P.455

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 抗Jo-1抗体をはじめとする抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体は,多発性筋炎/皮膚筋炎(polymyositis/dormatomyositis:PM/DM)の疾患標識抗体である.対応抗原のアミノアシルtRNA合成酵素(aminoacyl-tRNA synthetase:ARS)は,アミノ酸を対応するtRNAに結合させる反応を触媒する細胞内酵素である.そのうちのヒスチジルtRNA合成酵素を対応抗原とするのが抗Jo-1抗体である.そのほかにもスレオニル,アラニル,グリシル,イソロイシル,アスパラギニル,フェニルアラニル,チロシルtRNA合成酵素に対する,それぞれ抗PL-7,抗PL-12,抗EJ,抗OJ,抗KS,抗Zo,抗Ha抗体が見いだされており,これら8種類の自己抗体は抗ARS抗体と総称される(表1).

参考文献

1)Nishikai M, et al:Heterogeneity of precipitating antibodies in polymyositis and dermatomyositis;Characterization of the Jo-1 antibody system. Arthritis Rheum 23:881-888, 1980
2)Targoff IN:Laboratory testing in the diagnosis and management of idiopathic inflammatory myopathies. Rheum Dis Clin North Am 28:859-890, 2002
3)平形道人:抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体は筋炎に関係しているか.分子リウマチ治療 3:1-6, 2010
4)平形道人:多発性筋炎・皮膚筋炎における自己抗体とその臨床免疫学的意義.日臨免疫会誌 30:444-454, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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