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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査
抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体
著者: 藤田義正1 梅原久範1
所属機関: 1金沢医科大学血液免疫制御学
ページ範囲:P.456 - P.457
文献購入ページに移動抗SS-A(Sjögren's syndrome A)/Ro抗体,抗SS-B(Sjögren's syndrome B)/La抗体はいずれも,非ヒストン核蛋白質に対する抗核抗体で,Sjögren症候群患者血清から発見された.SS-A/Ro抗原は主に細胞質に存在する低分子RNP(ribonucleoprotein:リボ核蛋白)で,hYRNAと60kDaおよび52kDa蛋白との複合体である.SS-B/La抗原はhYRNA,tRNA前駆体,5SrRNAなどの低分子RNAを結合した48kDa蛋白で,RNA polymerase Ⅲのtranscription termination factorである.
SS-B/La抗原はhYRNAを介しSS-A/Ro抗原と複合体を形成することが報告されている.臨床的には抗SS-A/Ro抗体は単独で検出されるのに対し,抗SS-B/La抗体はほぼ抗SS-A/Ro抗体とともに出現するが,このような両抗原の分子的性状がその理由と考えられている.
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