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特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 免疫血液学的検査
抗グロブリン試験(Coombs試験)
著者: 石丸健1 佐藤進一郎1 池田久實1
所属機関: 1北海道赤十字血液センター
ページ範囲:P.492 - P.495
文献購入ページに移動抗グロブリン試験はCoombs試験ともいわれ,1945年にCoombsらによって生理食塩液中では凝集を起こさない不完全抗体(主にIgG)を検出できる方法として報告された.そして,この検査法により溶血性輸血副作用(hemolytic transfusion reaction:HTR)や新生児溶血性疾患(hemolytic disease of the newborn:HDN)の原因であった血液型抗体の存在が明らかにされ,多くの血液型抗原が次々と発見された.現在においても抗グロブリン試験の臨床上の重要性は不変であり,溶血性疾患の診断や輸血検査の領域では欠かせない検査法となっている.
抗グロブリン試験は赤血球にIgGあるいは補体が感作されているか否かを検出する方法であり,目的により2つに大別される.1つは生体内(in vivo)での感作を検出する直接抗グロブリン試験(direct antiglobulin test:DAT),もう1つは試験管内(in vitro)での感作を検出する間接抗グロブリン試験(indirect antiglobulin test:IAT)である.
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