文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
腫瘍マーカー 消化器系
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
CA19-9(carbohydrate antigen 19-9)は1978年にKoprowskiらがヒト大腸癌培養細胞をマウスに免疫して得られたモノクローナル抗体NS19-9により認識される糖鎖抗原である.
構造上はLewis型血液抗原のLewis A糖鎖にシアル酸が結合したシアリルLewis A(Lea)で,血中では分子量500万以上の巨大な糖蛋白として存在している.一般的に糖蛋白の構造は,コア蛋白,母核構造,基幹構造および修飾構造より成り立っており,モノクローナル抗体がどの部位を抗原として認識するかによって,糖鎖関連マーカーが分類されている(図1).
CA19-9(carbohydrate antigen 19-9)は1978年にKoprowskiらがヒト大腸癌培養細胞をマウスに免疫して得られたモノクローナル抗体NS19-9により認識される糖鎖抗原である.
構造上はLewis型血液抗原のLewis A糖鎖にシアル酸が結合したシアリルLewis A(Lea)で,血中では分子量500万以上の巨大な糖蛋白として存在している.一般的に糖蛋白の構造は,コア蛋白,母核構造,基幹構造および修飾構造より成り立っており,モノクローナル抗体がどの部位を抗原として認識するかによって,糖鎖関連マーカーが分類されている(図1).
参考文献
1)田中真樹,渡邉直樹:血清腫瘍マーカー.臨と研87:55-61,2010
2)今井浩三,日野田裕治,金戸宏行:CA19-9.古澤新平,金山正明,橋本博史(編):臨床検査診断マニュアル,pp 697-701,永井書店,2004
3)小倉久直,他:腫瘍マーカー臨床マニュアル,p 175,医学書院,1999
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