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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 感染関連検査〈微生物の抗原・抗体検査〉

真菌抗原・抗体

著者: 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.424 - P.426

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 深在性の真菌症では原因真菌に対する抗体が生ずるため,その特異抗体を検出する方法が検討されてきた.しかし,抗体産生は感染から遅れるため,早期診断には役立たない.また,多くの深在性真菌症は免疫不全状態であり,必ずしも抗体の産生が十分でない.また,Candida属真菌などの常在真菌では,健常者でも高い抗体価を示すことがある.

 そこで,最近は血清中に微量に存在する真菌成分(細胞表層多糖,細胞質蛋白など)やその代謝物を検出する方法が開発された.真菌症になれば,病原真菌が生体内で増殖し,その菌体成分が増加し,血中で検出されるようになるからである.

参考文献

1)山口英世:病原真菌と真菌症,改訂4版.南山堂,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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