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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗核抗体

著者: 髙崎芳成1

所属機関: 1順天堂大学医学部膠原病内科

ページ範囲:P.431 - P.434

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 抗核抗体(antinuclear antibody:ANA)産生のメカニズムは不明であるが,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)をはじめとする膠原病で高率に検出され,疾患に対する高い特異性を有するものも多いことから,診断の指標として日常診療の場で重要な位置を占めている1, 2).また,同じ疾患のなかでも特異な病像と相関を示すものもあり,病態・予後の予測に有用な情報を提供する1, 2).さらに,抗二本鎖DNA(double-strand deoxyribonucleic acid:dsDNA)抗体のように,その抗体価がループス腎炎などの活動性と相関するものもあり,治療の指標として有用な場合もある1, 2)

参考文献

1)髙崎芳成:自己抗体とその臨床的意義.菊地浩吉,矢田純一,奥村 康(編):Annual Review免疫1992,pp 266-277,中外医学社,1992
2)髙崎芳成:抗核抗体.日内会誌 96:2124-2131, 2007
3)Watanabe A, et al:Anti-DFS 70 antibodies in 579 healthy hospital workers. Arthritis Rheum 50:892-900, 2004
4)Murakami A, et al:A new conformational epitope generated by the binding of recombinant 70-kd protein and U1 RNA to anti-U1 RNP autoantibodies in sera from patients with mixed connective tissue disease. Arthritis Rheum 46:3273-3282, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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