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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗DNA抗体

著者: 窪田哲朗1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科

ページ範囲:P.438 - P.439

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 右巻き二重らせん構造をとっている通常のDNA(double-stranded DNA:dsDNA)は,正常の動物に免疫しても抗体を産生させることはない,すなわち免疫原性がない.これは正常の免疫系が備えている,自己抗原に対しては反応しないトレランスと呼ばれる仕組みのためである.全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)の患者や,SLE様病態を発症するモデルマウスではこれが破綻し,抗dsDNA抗体が自然に産生されるが,そのメカニズムの詳細は解明されていない.

参考文献

1)Tan EM, et al:The 1982 revised criteria for the classification of systemic lupus erythematosus. Arthritis Rheum 25:1271-1277, 1982
2)ter Borg EJ, et al:Measurement of increases in anti-double-stranded DNA antibody levels as a predictor of disease exacerbation in systemic lupus erythematosus;A long-term, prospective study. Arthritis Rheum 33:634-643, 1990
3)Emlen W, et al:Antibodies to DNA;A perspective. Arthritis Rheum 29:1417-1426, 1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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