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書評
―村川裕二 著―不整脈治療薬ファイル―抗不整脈薬治療のセンスを身につける
著者: 熊谷浩一郎12
所属機関: 1福岡山王病院ハートリズムセンター 2国際医療福祉大大学院
ページ範囲:P.1924 - P.1924
文献購入ページに移動数ある薬の中で,抗不整脈薬は最も使用が難しく恐ろしい薬の一つである.本来は不整脈を抑える薬だが,効きすぎると逆に新たな不整脈を引き起こすという両刃の剣のような作用をもっている.病気を治す薬が,その病気を増悪させるような薬はあまりない.場合によっては,かえって予後を悪化させることもある.ほとんどの抗不整脈薬の副作用の欄には,洞停止,心停止,心室細動,心室頻拍,心不全,房室ブロック,失神,心原性ショック等が記載されてある.要するにこの薬を飲むと死ぬことがあるということである.また,なかには劇薬・毒薬指定もある.こんな恐ろしい薬はなるべくなら出したくないと思うかもしれない.
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