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書評
―西園マーハ 文 著―摂食障害のセルフヘルプ援助―患者の力を生かすアプローチ
著者: 鈴木(堀田)眞理1
所属機関: 1政策研究大学院大・保健管理センター
ページ範囲:P.2096 - P.2096
文献購入ページに移動 摂食障害はcommon diseaseになったが,治療がやさしいという治療者はいない.神経性食欲不振症は「体重を増やしたくない」,神経性大食症は「止めたいけれど過食したい」患者である.つまり,摂食障害の治療の困難さは,「治したいけれど,治したくない」患者を対象にしているからである.
セルフヘルプとは,本人が主体的に治療に参加して自分をケアすることである.本書は,根源的な治療関係の困難さを持つ摂食障害患者にもセルフヘルプする気持ちを育てることができる,治療者は技術提供をして患者の力を最大限活用するというガイド付きセルフヘルプの診療スタイルなら専門医に行かずともプライマリケアである程度の有効性を得られる,という著者の英国での臨床経験に基づいて書かれた実用書である.身体疾患では基本的な診療スタイルであるが,最もなじまないと考えがちな摂食障害での実用を指南している点で,本書は画期的である.
セルフヘルプとは,本人が主体的に治療に参加して自分をケアすることである.本書は,根源的な治療関係の困難さを持つ摂食障害患者にもセルフヘルプする気持ちを育てることができる,治療者は技術提供をして患者の力を最大限活用するというガイド付きセルフヘルプの診療スタイルなら専門医に行かずともプライマリケアである程度の有効性を得られる,という著者の英国での臨床経験に基づいて書かれた実用書である.身体疾患では基本的な診療スタイルであるが,最もなじまないと考えがちな摂食障害での実用を指南している点で,本書は画期的である.
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