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雑誌目次

雑誌文献

medicina47巻2号

2010年02月発行

雑誌目次

今月の主題 アレルギー疾患を疑ったら,こう診る!

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.185 - P.185

 今や国民の3割がアトピー性皮膚炎,花粉症,喘息などのアレルギー疾患をもつといわれている.アレルギー疾患はもはや国民病であり,どの医師にとっても,ますますその診療の重要性を増しているといえよう.アレルギー疾患は何科の医師にとっても頻繁に出会う疾患であるが,鼻・肺・皮膚……と,多臓器にいくつもの疾患が合併することがその診療に障壁を伴う.「プライマリケア医」の重要性が叫ばれているものの,プライマリケア医をかかりつけ医としてもち,その医師の管理のもとで,ほかの専門の科にかかる患者はまだ少数派である.つまり,アレルギー疾患の治療を求められた専門の医師にもプライマリケア医としての役割が求められ,プライマリケア医にもアレルギー専門医としての役割が求められているのが現状である.当然,難治例は別としても,あるレベルを維持しながら,アレルギー全般の診療を行うことは可能であるし,またそれが求められているのである.

 また,アレルギー疾患によって致命的な結果をもたらされることもあるものの,アレルギー診療の多くは患者のQOL(生活の質)を改善することが目的となる.そのため,従来から比較的軽視されがちで,その診療の質向上にあまり努力が払われない傾向があったことも事実であろう.アレルギー診療も科学の発達,エビデンスの集積によって常に改善されて進化している.多くの医療関係者にそれらを伝えることのできる一貫したアレルギー診療の情報提供の場は大変重要であると考えられる.

理解のための28題

ページ範囲:P.329 - P.333

Editorial

プライマリケア医のためのアレルギー診療―包括的な視点からアプローチする方法

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.186 - P.190

ポイント

★アレルギー疾患の有病率は高く,増加する傾向にある.

★アレルギー疾患は「アトピー素因」を背景として,多臓器に合併することが多い.

★喘息やアナフィラキシーは発症して急速に悪化し,ときに死に至る.

★アレルギー疾患ではアレルゲン曝露を最小化することは優先事項である.

★炎症自体にアプローチするうえで局所ステロイド薬は最も重要な治療薬である.

アレルギー診療のガイドラインをひも解く

成人の喘息

著者: 大田健

ページ範囲:P.192 - P.195

ポイント

★成人喘息は治癒しないことを前提に,喘息のコントロール良好の維持を目標としている.

★JGL2009の段階的薬物療法は,治療の強弱を基にした治療ステップによる.

★長期管理薬の中心は吸入ステロイドで,全治療ステップで使用が推奨される.

★無治療で受診している患者では重症度を判定し,該当する治療ステップを選択する.

★治療中の患者では,コントロール良好かどうかを判定して治療を調整する.

小児の喘息

著者: 西間三馨

ページ範囲:P.197 - P.201

ポイント

★最新の小児気管支喘息ガイドライン2008の要点は以下の通りである.

★急性発作時,および長期管理時の薬物療法は「0~1歳:乳児期」,「2~5歳:幼児期」,「6~15歳:学童」の3群に分けて記述した.

★重症度別に治療ステップを示した.

★急性発作時の治療は基本はβ2刺激薬の吸入である.

★長期管理薬として重要なものの上位3種は,吸入ステロイド薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬,長時間作用性β2刺激薬である.

★乳児喘息の診断,治療には未だ課題が多い.

アレルギー性鼻炎

著者: 米倉修二 ,   岡本美孝

ページ範囲:P.202 - P.205

ポイント

★初診の問診は重要であるが,治療後の症状改善度,満足度に関する問診も重要である.

★抗原回避や,必要な場合には免疫療法を勧めるために原因抗原の同定は重要である.

★薬物療法に関しては個々の重症度,病型に応じた治療法が推奨されている.

★ステロイド薬の筋注は,副作用の点から推奨できる方法ではない.

★患者とのコミュニケーションをよくし,信頼関係を作ることが治療の第一歩となる.

アトピー性皮膚炎

著者: 佐伯秀久

ページ範囲:P.206 - P.208

ポイント

★アトピー性皮膚炎治療ガイドラインの主なものとして,厚生労働科学研究班が作成したものと日本皮膚科学会が作成したものとがあり,前者は臨床医を広く対象に,後者は皮膚科診療を専門とする医師を対象に書かれている.

★厚生労働科学研究班のガイドラインでは治療の基本として,①発症・悪化因子の検索と対策,②スキンケア(皮膚機能異常の補正),③薬物療法の3つの柱を挙げており,これら3点はどれも同等に重要である.

★外用療法では,炎症の抑制にはステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を用い,皮膚炎が軽快するにしたがって保湿剤に変更することを基本とする.ステロイド外用薬の強度は重症度に加え,個々の皮疹の部位と性状および年齢に応じて選択する.

症状別:アレルギーを診断する

呼吸器の症状から:「咳が長引きます」

著者: 武田勝行

ページ範囲:P.209 - P.211

ポイント

★長引くまたは繰り返す咳の場合には喘息を疑う.

★喘息の有無に関わらず,咳の原因となる物質への曝露についても検索しておく.

★喘息以外の疾患が否定的であれば喘息として治療を行いその反応をみる.

呼吸器の症状から:「夜になると息が苦しくなります」

著者: 宮原信明 ,   谷本光音

ページ範囲:P.212 - P.215

ポイント

★夜間に増強する咳,息苦しさから気管支喘息を疑う.

★喘息の増悪因子(アレルゲンの曝露,喫煙など)について検索する.

★症状の頻度,夜間症状の頻度が重症度,治療方針決定の目安となる.

呼吸器の症状から:「運動すると苦しくなります」

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.216 - P.218

ポイント

★若年者の運動時の呼吸困難・息切れは運動誘発喘息とその背景にある喘息を考える.

★高齢者の労作時の呼吸困難・息切れでは,心不全・COPDを見逃さないようにする.

★運動誘発喘息においては,マスク着用や鼻呼吸,運動前のウォームアップを勧める.

★運動誘発喘息では抗ロイコトリエン薬,運動前の吸入式短時間作用型β2作動薬が効果的である.

鼻の症状から:「鼻水がひどいんです」

著者: 宮原聡子 ,   柳絵里子

ページ範囲:P.219 - P.221

ポイント

★アレルギー性鼻炎を疑う場合,詳細な問診は鑑別,原因抗原同定,治療法決定に重要な役割をもつ.

★アレルギー性鼻炎と感冒の初期症状は,ほかの随伴症状,鼻汁好酸球,経過で鑑別する.

★アレルギー性鼻炎は水性鼻漏が主体であるが,感染性鼻炎,副鼻腔炎の鼻汁は粘性または粘膿性である.

★アレルギー性鼻炎を含む鼻疾患が慢性咳嗽の原因になることがある.

★くしゃみ,水性鼻漏を呈する場合,アレルギー性と非アレルギー性鼻炎があるが,治療方法は類似している.

かゆみを訴える患者へのアプローチ

著者: 岡田正人

ページ範囲:P.222 - P.225

ポイント

★かゆみの原因は,アレルギー反応にとどまらず,皮膚,内分泌,腫瘍,腎,肝臓などの多臓器にわたる.

★乾燥肌は甲状腺機能低下,Sjögren症候群なども原因となる.

★精神的ストレスは心因性のかゆみの原因となるが,逆に慢性のかゆみも精神的ストレスとなる.

★抗ヒスタミン薬は,ヒスタミンがかゆみの原因の主体でない疾患では効果が低い.

疾患別:アレルギー診療のポイント

アナフィラキシー

著者: 落合甲太 ,   平岡栄治

ページ範囲:P.226 - P.232

ポイント

★アナフィラキシーは全身のアレルギー反応であり,症状は皮膚症状・呼吸器症状・循環器症状・消化器症状などを呈する.

★二相性反応を考慮し,治療して改善後も少なくとも24時間は経過観察する.

★アナフィラキシーの原因としては,薬物・食物・刺虫症が多いが2/3の症例は原因不明である.

★急性期治療において,最も重要で最初に行う治療はエピネフリン筋肉注射であり,エピネフリン治療の絶対的禁忌はない.

★アナフィラキシーの治療では,急性期の治療と,その後の詳細な問診・教育を含む長期マネジメントが大切である.

成人の喘息:軽症―生活環境改善とβ刺激薬の使い方を中心に

著者: 岡本真和

ページ範囲:P.236 - P.239

ポイント

★日常診療で最も頻繁に遭遇する軽症喘息は,ガイドラインに沿った治療を行うことにより外来でコントロール可能である.

★アレルゲン除去など喘息の発症増悪因子の回避や除去は,喘息管理の前提条件である.

★短時間作用型β刺激薬の過剰使用は喘息を増悪させたり,喘息死を起こす危険性がある.

★ピークフローモニターを用いた喘息日誌によるセルフモニタリングや喘息アクションプランによる喘息管理,患者教育は長期管理において重要である.

成人の喘息:中等症以上―吸入ステロイド薬の使い方を中心に

著者: 宮原信明 ,   谷本光音

ページ範囲:P.240 - P.243

ポイント

★中等症持続型では中等量の吸入ステロイド薬が治療の中心となる.

★重症持続型ではステロイドの長期の維持量を中等量以下にすることを目標に,テオフィリン徐放製剤,ロイコトリエン受容体拮抗薬,長時間作用型β刺激薬をうまく併用する.

成人の喘息:発作時の治療

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.244 - P.247

ポイント

★喘息発作の強度に対応した管理を行う.

★喘息発作の治療で中心となる薬剤は吸入β2刺激薬,ステロイド薬,テオフィリン薬,アドレナリンである.

★帰宅時の喘息管理のための患者教育も重要である.

小児の喘息

著者: 山口賢一

ページ範囲:P.251 - P.254

ポイント

★小児喘息の診断には注意深い経過観察とリスク因子の評価が大切である.

★吸入薬は年齢に合ったデバイスを選択する

アレルギー性鼻炎:季節性

著者: 宮原聡子 ,   柳絵里子

ページ範囲:P.256 - P.260

ポイント

★花粉症では,抗原回避と薬物療法が有効である.

★薬物療法は,病型,重症度を考えて投薬する.

★有症時の薬物は,第2世代抗ヒスタミン薬,鼻噴霧ステロイド薬が中心となり,必要に応じ他剤を加える.

★重症のために経口ステロイド薬(合剤),点鼻用血管収縮薬を使う必要がある場合は,治療開始時に短期間のみ用いる.

★重症の花粉症患者には,花粉飛散開始前後から薬物療法を始める初期療法を勧める.

アレルギー性鼻炎:通年性

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.261 - P.264

ポイント

★通年性アレルギー性鼻炎の代表的なアレルゲンはダニ,動物皮屑,真菌である.

★通年性アレルギー性鼻炎では,鼻閉のコントロールが重要であり,鼻噴霧式ステロイドの積極的な使用を考える.

★血管収縮薬は副作用の発現に注意し,できるだけ短期間の使用にとどめる.

アトピー性皮膚炎

著者: 岡田正人

ページ範囲:P.268 - P.271

ポイント

★アトピー性皮膚炎の皮膚病変の分布は年齢によって異なり,思春期から成人期においては顔,頸,そして上半身に皮疹が強い傾向がある.

★アトピー性皮膚炎の増悪因子として,3歳以降においては家ダニなどの通常は吸入性とされているアレルゲンが挙げられる.

★アトピー性皮膚炎の薬物療法の基本はステロイド外用薬である.

★使用するステロイド外用薬の強さは皮膚炎の存在する部位,患者の年齢と皮膚炎そのものの重症度を考慮して決定する.

接触皮膚炎

著者: 松永佳世子

ページ範囲:P.272 - P.275

ポイント

★接触皮膚炎は海綿状態を伴う湿疹反応を症状とする.

★刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎,光が関与する光毒性接触皮膚炎と光アレルギー性接触皮膚炎がある.

★診断は,詳しい問診,痒み・痛み,皮疹の性状,部位などの身体所見で原因を推定し,パッチテストで原因物質を確定する.

★治療は,原因物質を避けること,代替品を選択すること,職業性では防御方法の指導を行い,炎症にはステロイド外用,重症では内服,抗ヒスタミン薬内服,そして刺激皮膚炎の予防には保湿薬の外用を行う.

蕁麻疹

著者: 森本佳和 ,   日置加奈

ページ範囲:P.276 - P.281

ポイント

★蕁麻疹の皮疹の特徴を理解し,血管炎や皮膚リンパ腫,ほかの皮膚疾患との鑑別も行うようにする.

★蕁麻疹の診療には病型分類の理解が有用である.病型では特発性蕁麻疹が大半を占める.

★誘発因子が明らかな蕁麻疹の治療では,その曝露を最小化することが重要である.

★蕁麻疹の治療は第二世代抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)が中心となる.

★長期にわたって反復する傾向があるために,薬剤投与方法を工夫しながらの患者教育が重要となる.

食物アレルギー

著者: 山口賢一

ページ範囲:P.282 - P.285

ポイント

★小児および成人では即時型アレルギーの原因となる食物に違いがみられる.

★食物アレルギーの診断では,検査の前に病歴から疑われる食物を絞り込むことが重要である.

★喘息合併例の食物摂取によるアナフィラキシーは重篤化することがある.

★アナフィラキシーショックの治療は,早期のアドレナリンの筋肉注射が重要である.

アレルギー診療のスキルアップ術

パッチテストの実際

著者: 松永佳世子

ページ範囲:P.287 - P.290

ポイント

★パッチテストはアレルギー性接触皮膚炎の原因を確定する最も確実な方法である.

★患者が接触した原因と推定される製品や鑑別すべき物質を漏れなく検査することが重要である.

★原因を見落とさないためにはジャパニーズスタンダードアレルゲンを貼布する.

★正常な背部に48時間貼布し,判定は72時間後と1週後に行い,貼布面積の半分以上を占める紅斑と浸潤(触ると少し硬く触れる)あるいは丘疹,小水疱があれば,陽性とする.

★薬疹では湿疹型,薬剤性過敏症症候群,固定薬疹などの遅延型アレルギーに陽性率が高く,抗けいれん薬,消炎鎮痛薬,抗菌薬,循環器治療薬に陽性率が高い.代謝物では皮膚テストは陰性となるので注意が必要である.

肺機能検査の読み方

著者: 武田勝行

ページ範囲:P.292 - P.295

ポイント

★自覚症状に乏しいことが多い喘息において,他覚的な肺機能検査は病状の評価・診断において重要である.

★肺機能検査では強制換気検査(特にFEV1とFVC)が有用である.

★自然にまたは治療により変動する呼吸機能が喘息の特徴である.

アレルギー診療のピットフォール

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.296 - P.298

ポイント

★特異的IgE検査の限界と適応を知る.特に食物アレルギーでの適応に注意する.

★NSAIDs(ロキソニン・ボルタレンなど)を処方する際にはアスピリン喘息に注意する.

★アナフィラキシーの治療では,遅発性アナフィラキシー反応に注意する.

アレルギー診療:これからの展望

抗IgE抗体

著者: 山下直美

ページ範囲:P.300 - P.303

ポイント

★吸入ステロイド薬で効果不十分な重症喘息が対象で有効性を示す.

★対象患者は通年性のアレルゲン陽性が必須で,血清IgE値に制限がある.

★血清IgE値を低下させ,即時反応および遅発反応に両者を抑制する.

★同時にアレルギー性鼻炎など,ほかのアレルギー疾患改善効果も示す.

TARC

著者: 江﨑仁一 ,   古江増隆

ページ範囲:P.304 - P.306

ポイント

★TARCはアトピー性皮膚炎の病勢を鋭敏に反映する有用な血中マーカーである.

★TARCはCCR4を受容体とするTh2タイプのケモカインである.

★アトピー性皮膚炎の病変部表皮角化細胞はTARCを発現している.

呼気NO測定

著者: 粒来崇博 ,   秋山一男

ページ範囲:P.308 - P.310

ポイント

★気管支喘息の発症,悪化には気道炎症が主体となるため,気道炎症の指標は有用である.

★FeNOは非侵襲的で簡便な気道炎症の指標である.

★気道炎症と閉塞性障害は完全には一致しないため,呼吸機能と気道炎症は組み合わせて評価する.

舌下免疫療法

著者: 大久保公裕

ページ範囲:P.312 - P.315

ポイント

★皮下抗原特異的免疫療法の投与ルートを変更したものが舌下免疫療法である.

★スギ花粉症における舌下免疫療法の有効性のエビデンスがある.

★日本における舌下免疫療法も国際的な情報と同じく安全である.

座談会

合併するアレルギー疾患をいかに診療すべきか

著者: 森本佳和 ,   野田一成 ,   本郷偉元 ,   岡田正人

ページ範囲:P.316 - P.328

 アレルギー疾患は,増加し,多臓器に合併する特徴をもつことから,プライマリケア医が大きな役割を担うことは明らかである.

 本座談会では,喘息・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎を中心に,診断のコツや検査の特徴と限界,適切な診断と治療の考え方についてお話しいただいた.

Column

喘息と喫煙

著者: 武田勝行

ページ範囲:P.210 - P.210

 喫煙は咳の原因となるだけでなく,喘息の悪化因子としても注目されている.特に小児においては,受動喫煙と喘息の悪化との関係が重視されている.また,女性の喫煙率の増加が世界各国で問題となっているが,特に妊娠中の胎児に対する喫煙の影響も危惧されている.成人においても,疫学的に喫煙が喘息を悪化させること,また長期間の追跡調査で喫煙の有無が(禁煙するとやや改善するが)肺機能低下に影響することが報告されている.禁煙は容易ではないが,本人または周囲にリスクファクター(呼吸器・循環器疾患がある,または家族にアレルギー歴のある場合)がある患者に対しては,特に第一線の臨床医(またはチームを形成して)は,積極的にかつ粘り強く禁煙を勧めていかなければならない.

造影剤アレルギー

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.234 - P.234

 X線検査で用いる造影剤はベンゼン環を基本構造としてヨード原子3個を含む安定した化合物(トリヨード剤)の溶液である.この造影剤によって,蕁麻疹,悪心といった軽度な反応から,呼吸困難,急激な血圧低下,心停止,意識消失などの重篤な反応がみられることがある.造影剤によるこのような反応はIgEに依存するⅠ型の即時型アレルギーによるアナフィラキシーに類似しているものの,ほとんどのケースで造影剤に特異的なIgE抗体は関与せず,古典的な「アナフィラキシー反応(anaphylactic reaction)」と区別して「アナフィラキシー様反応(anaphylactoid reaction)」と呼ばれる.このアナフィラキシー様反応の生じる正確なメカニズムは明らかではないが,造影剤の高い浸透圧やイオン性であるという物理的な特性によって,肥満細胞や好塩基球からのメディエーターの直接的放出を惹起することが原因の1つになるといわれている.そのため,例えば皮膚検査,特異的IgE検査やリンパ球幼弱化試験などは意味をもたず,造影剤によるアナフィラキシー様反応をあらかじめ予測することはできない.「過去に造影剤を用いた検査で反応がみられた」「アトピー体質をもつ」「重篤な心血管系疾患がある」といったことが危険因子になる1,2)ので,病歴聴取が重要になる.なお,エビ・カニのアレルギーと造影剤アレルギーに関連はない3)

ハチアレルギー

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.234 - P.235

 アナフィラキシーの原因の1つにハチアレルギーがあり,日本では年間約20~40名がハチ刺傷によって死亡している.ハチアレルギーは,ハチ毒抗原とそれに特異的なIgE抗体によるI型アレルギー反応であり,ハチ毒抗原にはホスホリパーゼ,ヒアルロニダーゼなどが含まれる.日本で主に問題となるのは,スズメバチ,アシナガバチ,ミツバチである.林業・農業・建設業などに従事する患者ではハチ刺傷を繰り返す危険性も高く,ハチアレルギーの適切な治療が求められる.

 急性期の治療は,重症度に応じて行う.全身症状を呈する場合には,気道確保を優先とした救急処置を行う.この際,アドレナリン投与のタイミングを逃さない.また,必要に応じて抗ヒスタミン薬・ステロイド薬・気管支拡張薬などの投与を行う.刺傷部位の処置としては,毒針を抜去,水や氷で冷却し,四肢の刺傷ではその中心に近い部位で駆血帯を巻く.局所症状には抗ヒスタミン薬を用いる.

使いやすい鼻噴霧式ステロイド薬

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.248 - P.248

 鼻噴霧式ステロイド薬は国際的なアレルギー性鼻炎の治療ガイドラインにおいても第一選択薬として推奨されている,重要な薬剤である.わが国の『鼻アレルギー診療ガイドライン』2009年版(改訂第6版)においても,①効果が強い,②効果発現がやや早い,③副作用が少ない,④くしゃみなど鼻アレルギー症状に対して等しく効果がある,⑤投与部位のみ効果が発現する,といった特徴が挙げられており,アレルギー性鼻炎の治療に,その使用が勧められている.ここでは,鼻噴霧式ステロイド薬のなかでも,使いやすく設計された製剤をいくつかとりあげて紹介する.

使いやすい吸入薬

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.248 - P.249

 ここでは,比較的新しく,特徴をもった吸入薬をとりあげる.使いやすいものも多く,薬剤選択の一助となれば幸いである.

妊婦の鼻炎治療について

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.265 - P.266

 妊婦では,うっ血性鼻炎の傾向がみられ,その1/3程度で妊娠期間中に鼻症状が悪化するという報告がある.妊娠期間は10カ月程度に及び,プライマリケア医が鼻炎のコントロールを望まれる場合も多い.

 問題となるのは,薬剤の妊婦と胎児への安全性である.特に胎児の器官が形成される妊娠3カ月以内の時期で催奇性が問題となり,この期間は原則的にあらゆる薬剤の投与は避けたい.入浴や蒸しタオル・マスク使用で鼻閉症状を和らげるという方法を指導する.

妊婦の喘息治療薬について

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.266 - P.267

 表2に妊娠中の喘息患者に安全に使用できると考えられている薬剤を示した1).また,参考のため,FDA妊婦カテゴリーによる妊婦への代表的な喘息治療薬剤投与のリスクも示した(表3)。喘息治療薬の多くは催奇性についてはほとんど問題ないとされる.特に吸入薬の安全性は一般的に高く,まずは吸入薬を使用し,必要に応じて経口薬の追加を考えるとよいであろう.薬剤の副作用を恐れて使用せずに,喘息をコントロール不良とする弊害のほうが大きい.全米喘息教育および予防プログラム(National Asthma Education and Prevention Program:NAEPP)においても,妊娠中の喘息コントロールの重要性が強調されている2).喘息の長期管理で要となる吸入ステロイド薬は一般的に安全性が高い.米国のFDA分類ではブデソニドが安全性の高いカテゴリーBに分類されており,ほかの吸入剤はFDA分類でカテゴリーCとなっているが,妊婦において客観的に催奇性が示された吸入ステロイド薬はない.また,アレルギー性鼻炎が合併する場合にはその治療も行うことで喘息のコントロールを良好にできる可能性がある.NAEPPにおいても,アレルギー性鼻炎が合併する妊婦には鼻噴霧式ステロイド薬の使用が勧められている.

一病息災:蕁麻疹での疾患検索

著者: 森本佳和

ページ範囲:P.280 - P.280

 特に慢性蕁麻疹の患者から,「原因は内臓が悪いからではないですか?」という質問をしばしば受ける.慢性蕁麻疹では,患者のストレスが大きく,「原因を明らかにしたい」という気持ちからの訴えが出てくるのは当然であろう.慢性蕁麻疹の原因検索にさまざまな検査をむやみに行うことには一般的には意味がなく,勧められない.しかし,患者からの要望も考慮して,内科的に検査が適切と考えられる場合もあろう.

SCOPE

医療の質を高める臨床研究の実現を目指して―日本製薬医学会の「臨床研究に関する提言」

著者: 今村恭子

ページ範囲:P.334 - P.337

臨床研究の資金はどこから来るのか?


 2009年12月5日,第30回日本臨床薬理学会のシンポジウム14「大規模臨床試験の基盤整備:ルール・ファンド・利益相反」にて,澤田らは心血管イベントを真のエンドポイントとして行われた被験者数300人以上の119臨床試験について,スポンサー(試験の実施者)を対象にしたアンケート調査の結果を発表した1).それによると,研究費の提供者としては「財団」が25試験(39.7%),「公的機関」が21試験(33.3%),製薬企業等の「私的機関」が13試験(20.6%),「自己調達」が10試験(15.9%)であった(「薬事日報」2009年12月9日朝刊より).一方,財団の資金源としては,回答があったすべての16試験が私的機関からの資金提供を受けており,実際には約半数の試験が製薬企業等の支援によって行われている実態が報告された.

 昨今,研究者の利益相反が社会の注目を集めるようになり,研究の実施や成果の公表に際しては利益相反の申告が必要となってきている.さらに,厚生労働省告示で2009年に施行された「臨床研究に関する倫理指針」2)にある通り,優れた臨床研究は医療の質を高めるうえで重要な役割を果たすだけに,適切な試験の管理や人材育成が焦眉の急であることは言うまでもない.

 今回,こうした臨床研究の現状と課題について製薬医学(Pharmaceutical Medicine)の観点から考察し,今後の改善策と期待をまとめた.

連載 手を見て気づく内科疾患・14

全身性エリテマトーデス,治らないしもやけには注意

著者: 松村正巳

ページ範囲:P.181 - P.181

患 者:52歳,女性

病 歴:3カ月前から両指腹に触ると痛い皮疹が出現した.毎年冬になるとしもやけができるので,しもやけだろうと思っていた.しかし,今回は寒冷を避けても治らない.さらに,1カ月前から夕方になると37~38℃の発熱を認めるようになった.また,以前から日光に当たると皮膚が荒れるという.

身体所見:顔色は不良で活気なし.顔に皮疹はなし.両手の指腹に凍瘡様紅斑を認める(図1,2).触れると痛い.右腋窩部に2カ所,左腋窩部に1カ所リンパ節を触れる.径が1.0~1.5 cmで軟らかく,圧痛はない.

検査所見:血算;WBC 1,400/ml(リンパ球27%),抗核抗体1,280倍(speckled pattern),抗Sm抗体陽性,抗SS-A抗体陽性

研修おたく海を渡る・50

マーケティング活動―そこまでやるの!

著者: 白井敬祐

ページ範囲:P.339 - P.339

以前にメラノーマのチーム立ち上げの話を紹介しました.

 今回はその一環のマーケティング活動の話です.つまりメラノーマプログラムを売り込むための戦略です.

 先日,車で2時間,200 km離れた州都の病院でTumor Boardの時間を使い,最近のメラノーマ治療の概説,さらに当がんセンターで提供できる臨床治験の紹介宣伝をしてきました.2009年の2月にNCI(National Cancer Institute)指定がんセンターになった当センターですが,さらに上のステータスを獲得するためには,治験登録患者数,研究業績など多方面で成長を続けなければなりません.

目でみるトレーニング

著者: 大畑雅典 ,   牛越博昭 ,   仁科拓也 ,   中嶋秀人

ページ範囲:P.340 - P.345

The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・6

75歳女性 主訴 胸痛

著者: 長谷川耕平 ,   岩田充永

ページ範囲:P.346 - P.351

救急レジデントH:

 生来健康な75歳の女性が胸痛のために救急外来を受診しました.今まで胸痛を発症したことはなかったとのことですが,来院2時間前の昼ご飯の準備中に,緩徐に発症する1分ほどしか続かない間欠的な鋭い左前胸部痛を発症.特に放散はなし.労作性の要素はなかったようでしたが,深呼吸や咳で増悪すると言っていたので胸膜性でしょう.少し全身倦怠感,息切れと嘔気があったのこと.

 既往歴はうつ病のみ.これまで健康で,高血圧,脂質異常症,糖尿病,喫煙歴なし.家族歴に心疾患の既往なしでした.

外来診療に差をつけるコミュニケーションスキル・5

The difficult patient①:患者さんを「いやだな」と感じてしまうとき

著者: 舘泰雄

ページ範囲:P.352 - P.355

事例紹介●患者としての役割をとることに関して葛藤が生じる患者

患者:もう2時間も待っているのです.

医師:申し訳ありません.先にいらしたほかの患者さんから順番でみているので遅くなりました.

患者:私は,市議会議員で,早く診てもらわないと困るんです.

医師:ご事情はわかりました.それでは,診察しましょう.

書評

医療事故初期対応

著者: 中西成元

ページ範囲:P.299 - P.299

 虎の門病院泌尿器科小松秀樹部長の危惧した「医療崩壊」は現実のものとなりとどまるところを知らない.彼は“最も大きな問題は,医療は本来どういうものかについて患者と医師の間に大きな認識のずれがあることである”としている.“具体的対策を考える前に総論で認識を一致させる努力が必要であり,一致できなくとも,どのように認識が違うかを互いに理解する必要がある”と述べている.医療事故とその後の対応で患者さんの医療に対する不信を強めたことは疑いない.これまでの医療の安全対策や事故後の対応などには大きな問題があった.今回『医療事故初期対応』という本が出された.本書の「はじめに」に“医療事故が発生した場合,それが真に解決されるか,あるいは紛争・訴訟へと発展するかは,行った医療行為に過失があったか否かということよりも,事故の現場保存・原因究明から始まる一連の初期対応が適切に行われたかどうかに大きく影響されるように思われる”と記されている.このことは疑う余地はない.

 不幸にして生じた医療事故に対して最も重要なことは患者さんを救うことである.全病院を挙げて患者さんを救い,命にかかわることであれば救命し,障害を残さないようにしなければならない.救急救命コール,CPA処置法,救命対応チーム,救急セットなど常に整え十分な訓練を行っておく必要がある.緊急処置後もチームにより治療を行うことが重要である.そして,本人,家族および周辺へ事故に関する事象,原因など真摯に述べ対応する必要がある.事故当事者への対応も忘れてはいけない.事故によっては警察,外部への報告が必要となり公表する場合がある.このためには現場保全と事故の事実認証を行い,原因分析が必要である.さらに,責任に対する謝罪,補償,再発防止策を取らなければならない.これらは対応部署が適確に機能していなければならない.本書には医療安全管理者が行うべきこれらの事項をガイドライン的に示されている.そして,その各節はその道の第一人者により現時点で最も新しい知見が記されている.

呼吸器病レジデントマニュアル―第4版

著者: 長谷川好規

ページ範囲:P.306 - P.306

 本書は,第一線の臨床現場において呼吸器疾患診療に長年にわたり携わるなかで,診療に真摯に取り組まれ,また,後継となる若き研修医の育成に尽力されてきた第一級の臨床医により執筆されている.本書の基本姿勢が,「臨床医学は万国に共通する“一般常識”の下に取り組まれるべきとする編者の医療哲学と,従来の偏向した趨勢に歯止めをかける目的をもって,若い呼吸器科研修医や専門外の諸先生方を対象として編纂された(序文)」とあるように,実地臨床に密着した,かつ,高いエビデンス・レベルに基づくわかりやすく,使用しやすい呼吸器診療を学ぶ医師のためのベッドサイド診療指針となっている.第1章の最初のページに,「かつて診断の基礎として重要視された問診・身体所見診療法が次第になおざりにされてきている.――(略)――患者の自他覚症状は常に病態・生理学的に解釈を試みることが重要である.」と編者の意図が明確に示されており,大変好感が持てる一冊である.また,呼吸器症状の詳細と診断学的意義の「痰」の項目では,「寝床にティッシュ・ペーパーを置いている場合には,1日痰量が30ml以上,痰壷の場合には100ml以上の痰量を示唆する」と,さらっと記載されており,執筆メンバーの知識に裏付けられた臨床的経験の深さを推測するに難くない.

 呼吸器疾患は,急性期の呼吸管理から,慢性呼吸管理まで,また,肺炎・結核をはじめとする感染症から,アレルギー・免疫性肺疾患,さらには,肺癌をはじめとする腫瘍性疾患まで,取り扱う疾患の範囲は幅広く,呼吸器という専門性を有した内科医としての総合的な能力が要求される.これらの内容をコンパクトな一冊にまとめることは大変な作業であるが,この点においても本書はよく考えられている.第1章「呼吸器疾患の診断へのアプローチ」,第2章「呼吸器救急の実際」と構成されており,これだけでも初期臨床研修や後期臨床研修の研修医マニュアルとして大いに役立つ内容が盛りこまれている.さらに,第3章「主な呼吸器疾患の診断と治療」,第4章「慢性呼吸不全の診断と治療」,第5章「睡眠呼吸障害の診断と治療へのアプローチ」と構成され,common diseaseを中心とした各論がわかりやすい図表とともにまとめられている.最終章の第6章では,これも編者の意図するところであるが,「呼吸器疾患と社会との関わり」として,医師として身につけておくべき地域福祉資源との連携から,届け出書類のノウハウまで簡潔にまとめてある.

 本書は,まさしくレジデントの諸君が白衣のポケットに忍ばせ常に診療の指針として役立てていただけるすばらしい一冊である.

《総合診療ブックス》皮膚科医直伝 皮膚のトラブル解決法

著者: 伊藤澄信

ページ範囲:P.311 - P.311

 自分が医学生のころ,脂漏性皮膚炎を患っていたことがある.左頬部にできた,ときどき悪化する皮疹が皮膚科のテキストをみてもわからずにいたことを思い出す.通常の教科書は疾患の頻度に応じて記述の順番や量が配慮されていないために,初学者が診断にたどり着くのは容易ではない.この本があれば悩まずに済んだのに,と思う.

 通常の皮膚科の教科書は疾患の頻度を無視して記載してあるから,目の前の患者さんがどの疾患なのかを判断することは容易ではない.プライマリ・ケアに必須なのは頻度の高い疾患の診療と見落とすと致命傷になる疾患の初期対応である.この本のすばらしさは,遭遇する頻度の高い皮膚疾患とその対応策が述べられていることにある.とくに稀でも落とし穴が隠れている場所と対応策を重点的に書いてある本なんてそうざらにあるものではない.

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編集室より

著者:

ページ範囲:P.366 - P.366

●数年前『絵でみる免疫』というムックを担当する機会に恵まれました.お原稿を拝読し「人体の精巧さ」に驚嘆し,「精巧さゆえの暴走」に驚愕し,「自己か非自己か」という深遠な問いに誘われました.アレルギーについて学ぶのは面白い.けれども体験するのは痒く,つらいものでした.●ふとした拍子に蕁麻疹が現れるようになり,日を追うごとにひどくなる症状.しかし,いざ受診をと思っても蕁麻疹は神出鬼没,なかなか受診できません.痒くてかなわないなぁと思いながら,まるで立体的な世界地図のように広がる膨疹をなだめすかし,「一生これと付き合うのか……」と,抑うつ状態に陥りかけました.幸か不幸か,別件で救急搬送された際,診察中に蕁麻疹が出現,その場で治療していただくことができました.●花粉症の時期に人格が変わるほどのひどい症状に悩まされていた父は,「花粉症が治る」と評判の医師を受診したとかで,それまでと違う治療法で「ピタリと治まった」そうです.●いずれも幸運な出会いに感謝すべきなのでしょうが,少なくない人が,診察室で緊張しながら,お忙しい先生に診ていただくことに恐縮しながら,「現存しない症状は相談できない」「違う治療法について質問できない」(と思い込んでいる)ことに思いを馳せずにはいられません.座談会で岡田正人先生がご紹介くださったような問診票が広く普及すれば,多くの患者が治る喜びに加え「診療に貢献できた」というささやかな満足に出会えるかもしれません.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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