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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻2号

2010年02月発行

文献概要

今月の主題 アレルギー疾患を疑ったら,こう診る! アレルギー診療のスキルアップ術

パッチテストの実際

著者: 松永佳世子1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.287 - P.290

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ポイント

★パッチテストはアレルギー性接触皮膚炎の原因を確定する最も確実な方法である.

★患者が接触した原因と推定される製品や鑑別すべき物質を漏れなく検査することが重要である.

★原因を見落とさないためにはジャパニーズスタンダードアレルゲンを貼布する.

★正常な背部に48時間貼布し,判定は72時間後と1週後に行い,貼布面積の半分以上を占める紅斑と浸潤(触ると少し硬く触れる)あるいは丘疹,小水疱があれば,陽性とする.

★薬疹では湿疹型,薬剤性過敏症症候群,固定薬疹などの遅延型アレルギーに陽性率が高く,抗けいれん薬,消炎鎮痛薬,抗菌薬,循環器治療薬に陽性率が高い.代謝物では皮膚テストは陰性となるので注意が必要である.

参考文献

1)Lachapelle J-P, Maibach HI:Patch Testing Methodology. Lachapelle J-P, Maibach HI eds:Patch Testing and Prick Testing, 2nd ed, pp33-70, Springer, 2009
2)松永佳世子:日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会の歴史.J Environ Dermatol Cutan Allergol 2:427-442, 2008
3)日本皮膚科学会接触皮膚炎診療ガイドライン委員会:接触皮膚炎診療ガイドライン.日皮会誌 119:1757-1793, 2009
4)中村和子・他:わが国の薬疹患者におけるパッチテスト結果の評価とその活用について.J Environ Dermatol Cutan Allergol 2:88-94, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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