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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻4号

2010年04月発行

文献概要

今月の主題 抗菌薬の使い方を究める 各抗菌薬の特徴と使い方

アミノグリコシド系抗菌薬の使い方

著者: 大野博司12345

所属機関: 1洛和会音羽病院ICU/CCU 2洛和会音羽病院感染症科 3洛和会音羽病院腎臓内科 4洛和会音羽病院総合診療科 5洛和会音羽病院トラベルクリニック

ページ範囲:P.602 - P.606

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ポイント

★アミノグリコシドは緑膿菌を含む好気性グラム陰性桿菌に活性がある.

★アミノグリコシドの適応は,その副作用から①重症グラム陰性桿菌感染症へのempiric therapy,②グラム陽性球菌による感染性心内膜炎への併用薬,③重症緑膿菌感染症への併用薬に限定されることが多い.

★アミノグリコシドは1日分割投与法(MDD)と1日1回投与法(ODD)があるが,副作用の減少,簡便さからODDが推奨されている.

★特に72時間以上使用する場合や分布容量,腎機能の変化が大きなケースでは,頻回に血中ピーク値,トラフ値を測定し治療薬物モニタリング(TDM)を行うことが必要である.

★アミノグリコシドの副作用には,①腎毒性,②耳毒性,③神経筋接合部遮断がある.

参考文献

1)Turnidge J:Pharmacodynamics and dosing of aminoglycosides. Infect Dis Clin N Am 17:503-528, 2003
2)Gilbert DN, Leggett JE:Aminoglycoside, Mandell GL, et al(eds):Principles and practices of infectious diseases, 7th ed, Elsevier, Churchill Livingstone, 2009
3)青木眞:レジデントのための感染症診療マニュアル,第2版,医学書院,2008
4)Gilbert DN, et al(eds):The Sanford guide to antimicrobial therapy, thirty-ninth edition, Antimicrobial Therapy;2009
5)Nicolau DP, et al:Experience with a once-daily aminoglycoside program administered to 2184 adult patients. Antimicrob Agents Chemother 39:650-655,1995
6)Freeman CD, et al:Once-daily dosing of aminoglycosides;Review and recommendations for clinical practice. J Antimicrob Chemother 39:677-686,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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