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編集室より
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ページ範囲:P.740 - P.740
文献購入ページに移動●先日,『針聞書(はりききがき) 虫の知らせ』(ジェイ・キャスト発行)という絵本を手にしました.『針聞書』(九州国立博物館所蔵)とは戦国時代に著された東洋医学書で,病気別の針の打ち方や臓器・体内の解剖図に加え,体の中にいる虫の図とその治療法が記されています.この『針聞書 虫の知らせ』では,『針聞書』に描かれている「腹の虫」に焦点をあて,体内で病気を引き起こすと考えられていた63のユーモラスな虫たちを鮮やかな図解入りで解説しています.多くは空想上の虫ですが,なかには「腎積(じんしゃく)」〔この積(虫)のある人は色黒で塩辛い味を好み口臭がひどいと記されている〕のように,腎疾患のようすを示唆するかと思われるようなものも.姿の見えない病の「元凶」を虫という形で表現しているのはとても興味深いものです.●顕微鏡の発明により,病気の「元凶」が目に見えるようになりました.その大きなものが細菌などの微生物です.本号では,「抗菌薬の使い方を究める」をテーマに掲げ,抗菌薬診療の概観と各抗菌薬の使い方のコツをまとめました.本特集ではまず,感染症診療全体の流れを捉えることの重要性が強調されています.この「感染症診療の考え方」をまずは知ることで,これからの診療がもっとスムーズになるのではないでしょうか.●座談会では,若手医師を中心に,実際の臨床現場でのリアルな悩みをお話しいただきました.個々の患者への適応,緩和医療の場における感染症診療のありかたなど,身近なテーマが満載です.
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