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今月の主題 ワンランク上の内科エマージェンシー―もうだまされない! 非典型例から最新知識まで 診断のためのカギ
肺塞栓ってDダイマーさえ測定しておけばいいんでしょ?―猫も杓子もDダイマーではダメ
著者: 有嶋拓郎1
所属機関: 1富山大学大学院医学部地域医療支援学講座
ページ範囲:P.784 - P.787
文献購入ページに移動★患者のリスク分類をして低リスク群でDダイマーが陰性なら肺梗塞を否定できる.高リスク群なら造影CTで診断をつける.
★血液ガス検査ではPaO2が酸素投与に反応していて正常化していることがあるが,AaDO2は初期から開大してくる.SpO2が低下してくるのは非常に重篤な状態に陥ってからと考える.
★現病歴で循環虚脱の症状(10%くらい)があれば集中治療が必要なことが多いので聞き洩らさない.
★頻脈と頻呼吸は肺梗塞でも一般的にみられる所見であるが,下肢の観察を加えることで診断の絞り込みをするように心がける.
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