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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻6号

2010年06月発行

文献概要

今月の主題 酸塩基・電解質―日常で出くわす異常の診かた 知っておきたい酸塩基・電解質の生理学の基本

酸・塩基平衡異常

著者: 柴垣有吾1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院腎臓・高血圧内科

ページ範囲:P.939 - P.945

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ポイント

★不揮発性酸(HA⇆H+A)は主に蛋白質(特に硫黄やリン含有アミノ酸)の肝臓での代謝により1日体重1kg当たり1~1.5mEq生じる.

★体内で生じた不揮発性酸のプロトン(H+)は腎の近位尿細管で中性アミノ酸グルタミンの分解から生じたHCO3によって緩衝を受け,CO2となって呼気中に排泄される.

★グルタミンの分解で生じたHCO3の片割れであるNH4+は不揮発性酸(HA)のプロトンの片割れであるAとともに尿中に排泄される.

★Aが体内に残存している限りは,酸の排泄がなされていないことを示している.AがClであれば,高Cl性アシドーシスとなるし,AがCl以外であれば,いわゆるアニオンギャップの上昇としてとらえることができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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