文献詳細
文献概要
今月の主題 酸塩基・電解質―日常で出くわす異常の診かた 処方で多くみられる電解質異常
漢方と低カリウム血症
著者: 前田益孝1
所属機関: 1取手協同病院腎臓内科
ページ範囲:P.1042 - P.1044
文献購入ページに移動★利水(利尿)作用をもつ漢方薬は甘草を含有していることがある.
★甘草の主成分,グリチルリチンは腎臓でβ-hydroxysteroid dehydrogenase type 2(11 β-HSD2)を阻害し,コルチゾールのミネラルコルチコイド受容体(MR)への結合を促進し,偽性アルドステロン症を引き起こす.
★甘草は2.5g/日以上の投与量で偽性アルドステロン症を起こす危険が高まるが,少量あるいは長期の内服歴があっても,他薬剤との相互作用や患者の全身状態の変化から,突然,偽性アルドステロン症を引き起こすことがある.
参考文献
掲載誌情報