文献詳細
文献概要
連載 The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・11
72歳女性 肺炎,敗血症性ショック
著者: 長谷川耕平12 岩田充永3
所属機関: 1ハーバード救急部 マサチューセッツジェネラル病院 2ハーバード救急部 ブリガム&ウィメンズ病院 3名古屋掖済会病院救命救急センター
ページ範囲:P.1316 - P.1321
文献購入ページに移動前回の患者さんの経過です.糖尿病,高血圧の既往のある72歳女性が全身倦怠感と意識障害を主訴に救急外来を来院.来院時のバイタルサインは,体温38.5℃,脈拍120回/分,血圧85/50 mmHg,呼吸数24回/分,室内気酸素飽和度90%.胸部X線では肺炎像があり,肺炎による重症敗血症と診断しました.
さっそく教えてもらったearly goal directed therapy(EGDT)を開始しました.酸素投与,生理食塩水を2l輸液,血液培養を送って,抗菌薬はセフタジジム,シプロフロキサシンとバンコマイシンを投与しました.それでも平均血圧が65mmHgに届かないので,中心静脈ライン,動脈ラインを挿入し,ノルエピネフリンとバソプレシンを開始しました.完璧ですね!(図1)
掲載誌情報